2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12792016
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
佐藤 元泰 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (60115855)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平井 敏夫 岐阜県セラミックス技術研究所, 開発部長
室賀 健夫 核融合科学研究所, 炉工学研究センター, 教授 (60174322)
BYRON Pererson 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (00280595)
籠橋 章 高砂工業株式会社, 開発事業部, 研究室長
高山 定次 岐阜県セラミックス技術研究所, 主任研究員
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Keywords | 不均-加熱 / 汎用周波数 / 断熱法 / セラミックス / マイクロ波焼成 / 陶磁器 |
Research Abstract |
マイクロ波焼結は 焼結時間の短縮・雰囲気の制御性等に優れており、焼成時間が、在来法の数分の一ないし十分の一で、熱効率が高いので、環境負荷を大きく低減できるので、将来の焼結法として注目されている. しかしながら、工業用として広く使用されている2.45GHz帯マイクロ波による均一加熱は電界の不均一を生じるので難しいと考えられ実用化はあきらめられるようになっていた。今回の地域連携推進費により、この定説を覆す研究がなされ、マイクロ波焼成の実用化の道が開かれた。 (1)「被焼結物を等価なマイクロ波吸収特性を持った壁で囲むこと、焼結物と壁が同一温度を保って昇温する。つまり、焼結物に対してその表面での熱の出入りがない疑似断熱空間を形成させて焼結物の放射冷却を押さえる方法」を考案した。(出願特許(2)) (2)この新しい方法によるマイクロ波焼成装置を試作開発し、各種陶磁器の焼成試験を行った。使用した試験体はすべて実際に工場で生産されている製品の工程から抜き出した。工場での完成品と比較、短時間で、歪みなく焼成でき、釉薬のとけ方も、在来法に較べて遜色なないことが判明した。マイクロ波焼成を工場規模に拡大するための大きな技術的問題はなく、地元からも実用化の早期実現を要望されている。次年度は当初計画の通り、大量生産用システムの試験を行う。出願特許3のアイデアによる連続炉にする。(出願特許(1)、(3)) (3)この断熱方法を、アルミナ、炭化珪素などの工業用ファインセラミックスのマイクロ波焼成に適用したところ、全ての試験体は変形なく所定の密度・強度に短時間で焼結できることが実証された。次年度は、焼結物の対象を陶磁器ばかりでなく全てのセラミックスに広げて行く予定である。得られる学術的成果は、窯業に大きな変革をもたらすものである。 (4)出願した特許は以下の3点である。 (1)出願番号 特願2000-2658 名称 陶磁器、その製造方法及び製造装置 出願日 平成12年1月11日 (2)出願番号 特願2000-319415 名称 連続焼成炉、焼成体の製造方法及び焼成体 出願日 平成12年10月19日 (3)出願番号 特願2000-319416 名称 連続焼成炉、焼成体の製造方法及び焼成体 出願日 平成12年10月19日
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