2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12793003
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
高須 芳雄 信州大学, 繊維学部, 教授 (50035078)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鵜沢 滋 ルビコン(株)
杉本 渉 信州大学, 繊維学部, 助手 (20313843)
村上 泰 信州大学, 繊維学部, 助教授 (90219907)
古畑 肇 長野県工業試験場
若林 信一 新光電気工業(株)
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Keywords | 酸化ルテニウム / カルシウム / キャパシタ / 静電容量 / 酸化モリブデン / 活性炭 |
Research Abstract |
1、ハイブリッド自動車に搭載する安価で大容量の電気化学キャパシタ用電極の開発 非貴金属酸化物系電極及び炭素と金属酸化物とのコンポジット電極の開発を目標にして、信州大学とルビコン(株)が連携して電極材料の探索実験を進めた。前者については、Ti-V-W-O系を中心に電極特性評価を行ったが、現時点で得られた電極の静電容量は、目標値の5分の1の90Fg^<-1>である。また、金属酸化物前駆体とカーボンエアロゲルを用いて金属酸化物-カーボン複合体粉末を新規に合成しその電極特性評価を行っている。さらに、活性炭に酸化モリブデンを極く微量含浸させると静電容量が40%向上することを見出し、4月に学会発表を予定すると共に、現在論文を執筆中である。 2、電子機器に装着する超小型・薄膜で高エネルギー密度の電気化学キャパシタの開発 信州大学と新光電気工業(株)が連携して、Ru-V-O/Ti系およびRu-Ca-O/Ti系を中心に塗布法により電極を作製し、前者では350Fg^<-1>、後者では250Fg^<-1>の静電容量が得られた。前者については論文発表し、後者については学会にて発表した。目下、酸化物層の構造と組成について分析を進めている。 3、地域連携拡充に関する成果 平素より各組織間の情報交換を行うほか、4回(6月2回、11月、2月)にわたり研究打ち合わせを行った。また、11月29日には長野市にて公開セミナー「キャパシタおよび関連技術の最先端」を行い、本プロジェクトの構成グループ3名(繊維学部、ルビコン、新光電気工業)のほかに2名の講師を加えて講演・討論を行った。長野県工業試験場のメンバーの努力にも支えられて地元企業を含め102名の参加があり、長野県におけるキャパシタの研究の意義の理解を深めた。新規の電子関連企業との接点を広げることができた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Y.Takasu.T Ohnuma,S.Mizutani,W.Sugemoto Y.Murakami: "Effects of the Calcium on the Pseudocapacitance of Ruthenium Oxide Electrodes"Electrochemistry. (印刷中)(掲載決定).
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[Publications] 杉本渉,高須芳雄: "金属酸化物を用いた大容量電気化学キャパシタ"表面. 38. 452-459 (2000)
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[Publications] 高須芳雄,荒又明子,堀善夫: "電極触媒科学の新展開"北海道大学図書刊行会. 350 (2001)