2001 Fiscal Year Annual Research Report
小・中学校の教科書の読みやすさ・わかりやすさに関する調査研究
Project/Area Number |
12800005
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Research Institution | Japan Textbook Research Center |
Principal Investigator |
藤村 和男 財団法人 教科書研究センター, 研究部, 研究部長 (60291952)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 修 上越教育大学, 学校教育学部, 助教授 (80283042)
下條 隆嗣 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (50014767)
岩田 一彦 兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (40020119)
二宮 皓 広島大学, 教育学部, 教授 (70000031)
吉田 稔 信州大学, 教育学部, 教授 (40201016)
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Keywords | 教科書 / 学習材 / 教材 / 学習 / 文章理解 / 小学校 / 中学校 / 教科教育 |
Research Abstract |
教科書の読みやすさ・わかりやすさについての調査研究の2年目は、各部会とも、教師と児童・生徒を対象にした国内調査を実施した。この調査結果は、中間報告書としてとりまとめた。 教科書の読みやすさ・わかりやすさについての国内調査の内容は、各教科によって異なるがその概要は、つぎのとおり。 1.国語部会=(1)古典文学入門期の教材本文の読みやすさ・わかりやすさ、(2)説明文教材の読みやすさ・わかりやすさ、(3)外国の教科書(イギリス)における古典入門期教材・説明文教材に関する調査を実施した。教材本文と挿し絵、脚注などが読みに与える影響などについて調査結果の分析を行なった。 2.社会科部会=調査を実態調査と仮説検証調査の二本立てで、小学校3年、5年、中学校2年の児童・生徒を対象に、記述スタイルを異にする複数の教材を提示して、その読みやすさ、わかりやすさを質問した。いわば、教科書記述の比較研究の材料を得ることを目的とした調査である。 3.算数・数学部会=調査は、読みやすさ・わかりやすさにかかわる諸要因について調査した。諸要因としては、学習者にかかわる要因(一般的言語能力、論理的思考力、算数・数学学習への意識)、教科書にかかわる要因(記述表現=文章の長さ、レイアウトなど、記述内容=使用概念の難易度、記述の抽象度など、記述対象=数式、量、解説文、質問文)などがある。教師と児童・生徒では異なった考え方を示すものも多く、今後の研究課題である。 4.理科=理科は、実験や観察を中心とした内容が多いので、演繹法と帰納法による教材の提示の仕方について、どちらがよいかなどについての児童・生徒の意識構造についての調査を行なった。合わせて、理科教科書における"望ましい言語表現"のあり方についても調査研究を行なった。
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