2001 Fiscal Year Annual Research Report
血栓症や感染症などの疾患予防も目的にする理学物理療法の新たな展開
Project/Area Number |
12832011
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
久保田 一雄 群馬大学, 医学部, 助教授 (00102244)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉林 均 群馬大学, 医学部, 講師 (70192036)
|
Keywords | リハビリテーション / 脳血管障害 / 理学療法 / 慢性閉塞性呼吸器疾患 / 呼吸機能訓練 / サプレッサー・インデューサーT細胞 / ヘルパー・インデューサーT細胞 / 免疫機能 |
Research Abstract |
私たちの病院では脳血管障害患者に1〜2ヵ月の通常の理学療法を、慢性閉塞性呼吸器疾患患者には1〜2ヵ月の水中での呼吸機能訓練を行っている。これらのリハビリテーションとしての理学療法、呼吸機能訓練の免疫機能に及ぼす影響を検討した。 1。脳血管障害による片麻痺患者11例に対して2ヵ月間の理学療法を行い、免疫機能に及ぼす影響を検討し、対照患者4例と比較した。理学療法群では対照群に比し、CD4/8比、PHA及びConAに対するリンパ球反応性、サプレッサー・インデューサーT細胞(CD4+×CD45R+)、ヘルパー・インデューサーT細胞(CD4+×CD29+)は有意に上昇した。また、ADCC活性、IL-2レセプターは有意に増加したが、NK細胞活性、血清IL-2・IL-6濃度には差異はなかった。これらの成績から、脳血管患者では理学療法を継続すれば、免疫機能が亢進する可能性が示唆された。 2。慢性閉塞性呼吸器疾患患者10例に対して2ヵ月間の運動浴(水中での呼吸機能訓練)を行い、免疫機能に及ぼす影響を検討し、対照患者4例と比較した。運動浴群では対照群に比し、CD4+細胞、CD4/8比、PHA及びConAに対するリンパ球反応性は有意に増加したが、血清免疫グロブリン濃度には変化がなかった。これらの成績から、慢性閉塞性呼吸器疾患患者でも運動浴を継続すれば、免疫機能が亢進する可能性が示された。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] Kurabayashi H.: "The effects of hydraulic pressure on atrial natriuvetic peptide during rehabilitative head-out water immersion"Life Sciences. 69. 1017-1021 (2001)
-
[Publications] 田村耕成: "温泉浴の凝固調節因子に及ぼす影響"日本温泉気候物理医学会雑誌. 64. 141-144 (2001)
-
[Publications] 倉林 均: "温泉地における旅行者の急性疾患発症とeconomy class syndrome"日本温泉気候物理医学会雑誌. 64. 164-165 (2001)
-
[Publications] 倉林 均: "静水圧による胸囲、腹囲、大腿周径及び下腿周径の変化"日本温泉気候物理医学会雑誌. 64. 199-202 (2001)
-
[Publications] 久保田一雄: "高齢者の入浴"臨牀と研究. 78. 2129-2131 (2001)