2002 Fiscal Year Annual Research Report
中高年の変形性膝関節症の予防・改善を目的とした運動療法プログラムの確立
Project/Area Number |
12832059
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Research Institution | Nippon Sport Science University |
Principal Investigator |
中嶋 寛之 日本体育大学, 体育学部, 教授 (50155727)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中里 浩一 , 講師 (00307993)
青木 主税 帝京平成大学, バイオメディカル学部, 教授 (20202468)
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Keywords | 変形性膝関節症 / Biodex Stability System / 動的平衡性 |
Research Abstract |
本研究において一昨年度は水中運動、昨年度は装具を用いて共に荷重位での運動を行い、それらが変形性膝関節症に対して有効性を持つことを検証してきた.本年度はBiodex Stability Systemにより荷重位での動的平衡性を定量的に解析することを試みた.特に本年度は大学生を対象として、バランストレーニング実施後動的平衡性を検討し、荷重位での平衡性改善のためのトレーニング考案に対する知見を得ることを目的とした.Stability Systemにて動的平衡性を検討する際,同時に下肢における表面筋電も解析した. 対象は,体操部の過去1年間に脚や膝に障害を有していない者28名であった.トレーニング内容は,全身運動の中での重心の移動,マット運動での身のこなし方,人と組み合わせって負荷をかけてバランスをとる組み立て体操などであった.トレーニングは4〜6日/週,練習時間は3〜4時間、3ヶ月間行なった.動的平衡性の評価には,Biodex Stability Systemを用いた.被検姿勢は片脚立ちとした.測定時間は20秒間各脚3試行行った. その結果、左右両脚ともトレーニング前に比べて3ヶ月トレーニング後の方が全方向安定性指数及び前方/後方の安定性指数で有意な測定値の減少が認められた.内側/外側の安定性指数では,有意な差は認められなかったが減少傾向にあった.また動的平衡性の高い被験者は前脛骨筋における筋放電が高い傾向が認められ,動的平衡性の低い被験者においては内・外広筋および大腿直筋における筋放電が高い値を示した。 以上からバランストレーニングを行う事によって,動的平衡性は向上することおよびバランストレーニングが立位での安定性に重要である可能性が示唆された.あわせてBiodex Stability Systemにおいて評価される動的平衡性においては前脛骨筋が関与していることが示された.
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Research Products
(1 results)