2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12832062
|
Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
釣谷 伊希子 金沢医科大学, 医学部, 講師 (30159040)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 暢熙 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (40131023)
本多 隆文 金沢医科大学, 医学部, 講師 (60097441)
石崎 昌夫 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (10184516)
山口 昌夫 金沢医科大学, 医学部, 教授 (60135093)
|
Keywords | 地域高齢者 / 転倒 / 身体的ADL / バランス力 |
Research Abstract |
本研究の目的は、地域高齢者を対象に転倒状況と身体活動能力等を3年間縦断的に観察し、転倒予防の視点から易転倒性の評価法を検討することである。本年度は、ベースライン調査より1年間が経過し、その間の対象者の転倒状況や身体活動能力を追跡した。 <結果> 1.平成13年10月に実施した調査では、ベースライン時(平成12年10月)の対象者(男134名、女250名)のうち、男88名、女174名の計262名が参加した。 2.過去1年間の転倒について聞き取ったところ、男性では9名(10.2%)、女性では27名(15.5%)が転倒していたが、これらはベースライン時の転倒率(男11.5%、女21.9%)より低かった。女性では複数回の転倒者が4名あった。2年間とも転倒歴があったのは男2名、女11名であった。転倒場所は男性では9名(100.0%)、女性では20名(74.1%)が屋外で転倒していた。またこの1年間の骨折者5名のうち、3名は転倒による骨折(手首、足甲2)であった。 3.今年度の転倒者では、転倒していない者に比べて年令差はなく、歩行速度や椅子立ち座りの速さに有意な違いはみられなかったが、転倒者女性では普段つまずく者の割合は有意に高かった。バランス不良者(開眼片足立ち10秒以下)の割合は転倒者とそうでない者で有意差はみられなかった。 4.身体活動能力の1年間の変化に関しては、右手握力は男女で有意に低下していたが、歩行速度や椅子立ち座りの速度には転倒歴に関係なくむしろ上昇の傾向がみられた。この理由については練習効果の影響などが考えられるが、次年度に継続する縦断的観察からさらに考察していく予定である。
|