2000 Fiscal Year Annual Research Report
持続的他動運動法が萎縮筋メカノレセプターの機能および形態に及ぼす影響に関する研究
Project/Area Number |
12832064
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Research Institution | Kibi International University |
Principal Investigator |
藤野 英己 吉備国際大学, 保健科学部, 講師 (20278998)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 純一 吉備国際大学, 保健科学部, 講師 (00309600)
禰屋 俊昭 吉備国際大学, 保健科学部, 教授 (60032885)
武田 功 吉備国際大学, 保健科学部, 教授 (00163402)
沖田 実 長崎大学, 医療技術短期大学部, 助手 (50244091)
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Keywords | 筋メカノレセプター / 萎縮筋 / 他動運動 / ヒラメ筋 / 足関節 / 筋紡錘 / ラット / 機能 |
Research Abstract |
本年度の研究では動物を使用して,後肢懸垂法による長期の無荷重状態(HS)およびギプス固定法による関節固定状態(CAST)が筋メカノレセプターの刺激応答性にどのような影響を及ぼすかについて検討した.さらに刺激応答性に機能的変化が認められたので,筋メカノレセプターに形態的な変化が現れるかについて検討した. 刺激に対する応答を検証するために関節運動装置(岡山理科大学との共同製作)で足関節を他動的にramp and hold stretchし,ヒラメ筋メカノレセプターからの求心性活動を導出し,筋萎縮による筋メカノレセプターの刺激応答性について検証した.また,ヒラメ筋をグルタルアルデヒドおよびオスニウム酸で二重固定し,走査電顕により筋メカノレセプターの形態像について観察した. これらの実験から下記の結果が得られた. 1.筋メカノレセプターの活動は底屈安静時においてHS,CASTでは対照(CONT)と比較して有意な上昇を示した. 2.ramp stretchにおいてCONTの活動は足関節背屈に従い直線的な増加を示した. 3.HSにおいても関節運動に伴い筋メカノレセプターの活動は直線的な増加を示したが,CONTと比較して増加量が大きくなった. 4.CASTでは60°で最高頻度に達し,60°以上の背屈をおこなっても変化を示さなかった.CONTやHSでみられた角度の増加に伴う直線的な増加はCASTでは観察されなかった. 5.ramp stretch直後ではCONTとHSおよびCASTの間に有意差は認められなかった. 6.hold stretch移行後,CONTでは1秒以内に活動頻数の減少が観察されたのに対して,HSでは活動頻数の減少が遅延し,CASTではこの現象が観察されなかった 7.走査電顕像からCASTでは筋メカノレセプターの萎縮像が観察された.HSではCONTと比較して,著明な変化は認められなかった.
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Research Products
(2 results)