2001 Fiscal Year Annual Research Report
持続的他動運動法が萎縮筋メカノレセプターの機能および形態に及ぼす影響に関する研究
Project/Area Number |
12832064
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Research Institution | Kibi International University |
Principal Investigator |
藤野 英己 吉備国際大学, 保健科学部, 講師 (20278998)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 純一 吉備国際大学, 保健科学部, 講師 (00309600)
祢屋 俊昭 吉備国際大学, 保健科学部, 教授 (60032885)
武田 功 吉備国際大学, 保健科学部, 教授 (00163402)
沖田 実 長崎大学, 医学部, 助手 (50244091)
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Keywords | 筋メカノレセプター / 萎縮筋 / 持続的他動運動 / 伸長張力 |
Research Abstract |
本研究により骨格筋が萎縮状態になると筋メカノレセプターの機能に変化が生じることが明らかとなった。主な機能変化としては、安静時活動の上昇、刺激応答性の増加や動的要素の減少などが観察された。この機能変化は各刺激に対する応答性や形態学的な観察により、筋メカノレセプター周囲の骨格筋組織の変化に依存することが示唆された。そこで、本年度の研究では筋メカノレセプタ-の機能変化が骨格筋組織の変化に依存するかを検証するために、刺激方法を工夫すると共に筋の伸長張力を測定することで検討した。また、持続的な他動運動をおこなうことによって、筋メカノレセプターの活動にどのような影響を及ぼすかについても検討した。ramp stretch負荷直後の筋メカノレセプターの活動では次のような結果が得られた。quick stretchにおいて、正常筋では開始肢位により応答性の変化がみられたが、萎縮筋では応答に変化が認められなく、正常筋と比較して高頻度の活動を示した。一方伸長張力はramp stretch、hold stretch共に正常筋と比較して、高値を示した。持続的他動運動による他動運動前後の筋メカノレセプター活動は、運動後には他動運動前と比較し、有意に低下を示した。また、伸長張力は他動運動後のramp stretch時に有意な減少を示した。しかし、hold stretchの筋メカノレセプター活動および伸長張力は、他動運動前と比較し変化を示さなかった。これらの結果から持続的他動運動による他動運動によりramp stretchへの影響が見られることが確認され、筋メカノレセプター活動の減少は持続的他動運動による他動運動が筋の粘弾性を変化させることに起因することが示唆された。
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