2001 Fiscal Year Annual Research Report
心肥大因子による心筋特異的L型Ca^<2+>チャネルの機能修飾機序の検討
Project/Area Number |
12835012
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
高橋 栄一 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00276247)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 恵一 慶應義塾大学, 医学部・呼吸循環器内科, 講師 (20199227)
|
Keywords | L型Ca^<2+>チャネル / 培養心筋細胞 / リン酸化反応 / キナーゼ / 細胞ラベル / リン酸化アミノ酸分析 / ペプチドマッピング / LIF |
Research Abstract |
本年度の実験計画はLIF刺激時のin vivo(HEK293)における電位依存性L型Ca^<2+>チャネルα1サブユニットのリン酸化部位の確定、その酵素の同定、生理的機能の検討である。 昨年度の研究で、LIFはHEK293細胞にtransient transfectionしたrabbit L型Ca^<2+>チャネルα1サブユニットのカルボキシル基末端のセリンをリン酸化することが理解されていた。本年度はERK1/2が直接的にセリンをリン酸化すると仮説をたて、Ser→Alaの点変異体α1サブユニットを作りHEK293細胞にtransient transfectionしてLIFによる機能をパーフォレイテッド・パッチクランプ法で確認した。標的セリンはLIFによる機能調節に重要な働きをしていることが示された。 標的セリンの相当キナーゼは、LIFによってリン酸化されるセリンを含むアミノ酸配列の特殊性からERK1/2であると推定し、constitutively active MEK1をHEK293にco-transfectionした。この場合、α1サブユニットは無刺激下でもリン酸化された。 以上の結果よりLIFは電位依存性L型Ca^<2+>チャネルα1サプユニットのカルボキシル基側のセリンを、ERK1/2あるいはその下流キナーゼでERK1/2と同じリン酸化認識アミノ酸配列を持つキナーゼによってリン酸化され、機能調節されることが知られた。
|