2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12838004
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
鈴木 博章 筑波大学, 物質工学系, 助教授 (20282337)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 聰 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (70262110)
宮崎 修一 筑波大学, 物質工学系, 教授 (50133038)
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Keywords | 微小化学分析システム / μTAS / 血液ガス / モジュール / 酸素電極 / 二酸化炭素電極 / pH電極 / 銀 / 塩化銀 |
Research Abstract |
微小化学物質分析システム(μTAS)の有望な応用例として血液分析が考えられるが、高機能なシステムを実現するための現実的な手段として、その構成要素をモジュール化する方法が有力である。本年度は、血液ガスの測定を目的とし、Clark型酸素電極、Severinghaus型二酸化炭素電極、pH電極を集積化したモジュールを試作した。ガラス基板上にフォトリソグラフィーにより電極パターンを形成した。内部電解液用容器は、シリコン基板上に異方性エッチングにより形成した。これらのセンサの特性を評価したところ、酸素電極の出力電流値と酸素分圧、および二酸化炭素電極電位と二酸化炭素分圧の対数の間に直線的な関係が認められ、これらのマイクロセンサを用い、実際に酸素分圧、二酸化炭素分圧が測定可能であることが確認された。pH指示電極電位のpH依存性を調べたところ、Nernst的な関係が認められ、問題なくpH測定が行えることが示された。本研究で構築するμTASでは、液絡付き銀/塩化銀参照極を別のモジュールとする。本年度はここで使われる薄膜状銀/塩化銀の長寿命化についての検討も行った。塩化銀層の溶解を抑制するために、銀パターン全面をポリイミド層で被覆し、中央部のピンホールから薄膜内部に塩化銀を成長させた。また、塩化銀層は作製工程中で形成するのではなく、微小電流を流し続けるか、スタンバイ状態で使用直前に形成することとした。これにより、保存安定性に優れ、飽和KCl中でも長時間安定した電位を得ることができるようになった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Hiroaki Suzuki: "An integrated module for sensing pO_2 pCO_2, and pH"Analytica Chimica Acta. 405. 57-65 (2000)
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[Publications] Hiroaki Suzuki: "Micromachined sensing module for pO_2, pCO_2, and pH and its design optimization for practical use"Sensors and Actuators B. (in press).