2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12874026
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
薩摩 順吉 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (70093242)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
時弘 哲治 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (10163966)
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Keywords | セルオートマトン / 超離散 / 差分方程式 |
Research Abstract |
本研究の主なテーマは、超離散化の手法を用いて非線形離散問題に対する微分方程式の解析手法の適用可能性を考察することと、逆超離散化法の開発により、離散系の解から対応する偏微分方程式の解の構造を説明することの二つである。この目的に対して本年度の研究経過は以下の通りである。 基本的セルオートマトンと呼ばれる離散力学系に対して、逆超離散化の手法を適用し、対応する非線形差分方程式を導いた。その際、差分方程式がセルオートマトンの時間発展パターンを保存する十分条件として、セルオートマトンに関する安定性を定義するとともに、得られた非線形差分方程式の安定性を数学的に証明した。また、フィルター写像を導入し、セルオートマトンに附随する任意の区分線形写像(もしくはその写像の与える力学系)を安定化する一般的手法を得た。さらに、得られた差分方程式はある意味で「滑らか」であり、連続化が可能であることを指摘した。今後、対応する偏微分方程式がどのようなものであるかを検討し、反応拡散系など関連する現象とのつながりを調べることが問題となる。また、基本的セルオートマトンだけでなく、流体力学、化学反応系、非線形分散波などで提案されているセルオートマトンに対して、逆超離散化を適用し非線形差分方程式及び対応する非線形偏微分方程式を導出することも今後の研究テーマである。 なお、超離散系に関し、戸田分子方程式およびその拡張版の超離散化によって得られるセルオートマトン系の代数的性質についても考察を加えた。とくに箱玉系とよばれるシステムについて、その保存量を逆超離散化の手法を用いて構成した。この結果は超離散可積分系の代数的性質の理解に新しい知見を与えるものである。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] A.Nobe: "From cellular automaton to difference equation : a general transformation method which preserves time evocation patters"J. Phys. A: Gen.. 34. L371-L379 (2001)
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[Publications] A.Nobe: "Stable Difference Equations Associated with Elementary Cellular Automata"Japan J. Indust. Appl. Math.. 18・2. 293-305 (2001)
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[Publications] A.Nagai: "Conserved Quantities of Box and Ball System"Glasgow Math. J.. 43A. 91-97 (2001)
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[Publications] J.Stsuma: "SCATTERING"Academic Press(分担執筆). 19 (2002)