2000 Fiscal Year Annual Research Report
低温走査型トンネル分光による電子伝達蛋白質の物性研究
Project/Area Number |
12874046
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉信 淳 東京大学, 物性研究所, 助教授 (50202403)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 良之 東京大学, 物性研究所, 助手 (00302638)
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Keywords | 低温 / 走査型トンネル分光 / 赤外反射吸収分光 / CO / 吸着 |
Research Abstract |
本申請研究では,金属表面上に固定された電子伝達系蛋白質の状態を赤外反射吸収分光(IRAS)による振動分光で確認した後,温度可変の低温STM/STSで観察し,その電子輸送特性を1分子単位で測定することを目標としている.生体高分子の吸着構造と電子輸送特性を分子1個単位で解明できる世界でも類を見ない成果となる. 本年度は上記複合装置の整備と改良を行った.赤外分光システムにKRS-5の偏光子を挿入し,反射吸収スペクトルのうちs偏光成分をカットして,S/Nを2〜3倍良くした.また,光路系をロータリーポンプで真空に引いた後,測定中は液体窒素冷却によるソープションポンプで排気することにより,残存H_2OとCO_2をほとんど除去することに成功し,非常に質の良いスペクトルを得られるようになった.これを用いて,Pt(997)表面のCO吸着状態を室温,液体窒素温度で観察し興味深い結果を得た.STMの方は室温でSi(100)(2×1)ダイマー構造の観察に成功した.また,極低温実験用の冷却シュラウド・シャッターの改良を行った.生体分子を固体表面上に導入するための高圧導入チェンバーの基本設計を行い,設置に向けて準備を進めている.
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