2000 Fiscal Year Annual Research Report
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12874049
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| Research Institution | Konan University |
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Principal Investigator |
和田 隆宏 甲南大学, 理学部, 助教授 (30202419)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 恭久 京都大学, 基礎物理学研究所, 助教授 (80000868)
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| Keywords | 原子クラスター / 金属クラスター / イオン芯変形 / 電子分極 / 分裂 / 液滴模型 / 表面張力 / 密度汎関数法 |
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| Research Abstract |
研究計画に基づき,以下の研究を行った。
・多電荷金属クラスターにおける,イオン芯変形と電子分極の効果を巨視的な液滴模型を用いて研究した。典型的なアルカリ金属クラスターであるNaクラスターを例にとって調べた。親クラスターのサイズをn,電荷をqとしたとき,これをサイズm,電荷pとサイズn-m,電荷q-pのクラスターに分解したときの相互作用エネルギーを破片クラスター間の距離の関数として計算し,イオン芯変形も電子分極も考慮しない場合,電子分極のみを考慮した場合,イオン芯変形と電子分極の両方を考慮した場合について比較した。親クラスターの分裂度(fissility)が1を超えるような場合に,変形の効果が顕著となることを見出した。
・このように荷電クラスターが2つの荷電クラスターに分かれる(分裂する)場合は,多くの場合,Na^+_3のようにサイズの小さいクラスターが放出される。親クラスターの分裂度が1に近いときには,この小クラスターが作る電場により,大きいクラスターに電子分極とイオン芯変形が生じる。これに対し,小クラスターの方のイオン芯変形はほとんど無視できる程度である。
・さらに,大きい破片クラスターに,重心を結ぶ軸に垂直な軸の周りの軸対称変形を許した場合には,イオン芯変形の効果が著しく,親クラスターの分裂度が0.8程度でも,小クラスターの電場の効果により,大きい破片クラスターがさらに対称分裂するというようなより劇的な分裂が誘発される可能性を見出した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] F.Wang,F.S.Zhang and Y.Abe: "Pseudorotating Na_4 at finite temperature : tight-binding molecular dynamics studies"Chemical Physics Letters. 326・5-6. 461-467 (2000)
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[Publications] R.Nagano et al.: "Time-dependent mean-field description for multiple charge transfer processes in Ar^<8+>-Ar collisions"Physical Reviews. A62・6. 62721-62730 (2000)
