2000 Fiscal Year Annual Research Report
チイレン,セレニレン類の新規合成法に立脚したこれらの化学の新しい展開
Project/Area Number |
12874074
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
中山 重蔵 埼玉大学, 理学部, 教授 (90092022)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉原 儀昭 埼玉大学, 理学部, 助教授 (00272279)
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Keywords | アセチレン / 一塩化硫黄 / 2,3-ジクロロエプスルフィド / チイレン1-オキシド / α-オキソチオケトン / 1,2-ジチエット / ジアセチレン / 4H,5H-チェピン |
Research Abstract |
ジ-t-ブチルアセチレン(1a)と一塩化硫黄を反応させた後,反応混合物を蒸留精製すると2,3-ジ-t-ブチル-2,3-ジクロロエピスルフィド(2a)が56%の収率で得られた.本反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製すると,(2a)の加水分解が進行し,2,2,5,5-テトラメチル-4-オキソ-3-へキサンチオン(3a)と2,3-ジ-t-ブチルチイレン1-オキシド(4a)が37%及び10%の収率で得られた.ジ(1-アダマンチル)アセチレン(1b)に同様の反応を行うと,1,2-ジ(1-アダマンチル)-2-チオキソエタノン(3b),2,3-ジ(1-アダマンチル)チイレン1-オキシド(4b),及び1,2-ジチエット(5b)が4-33%,8-27%,3-21%の収率で得られた.これらのことより,(2a)と(5b)の生成機構及び(2)の分解機構を提案した.立体的に混み合ったジアセチレンである2,2,5,5,6,6,9,9-オクタメチルデカ-3,7-ジイン(1c)と2.2当量の一塩化硫黄の反応では,上記の反応とは異なり,4H,5H-チエピン(6)が定量的に得られることを明らかにした.
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Juzo Nakayama: "Reactions of acetylenes, possessing bulky substituents, with S2C12.Unexpected formation od a-oxothioketones, thiirene 1-oxides, and 1,2-dithietes"Tetrahedron Letters. 41. 8349-8352 (2000)