2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12875022
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
庄子 哲雄 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80091700)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉川 欣治 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30005368)
小川 和洋 東北大学, 大学院・工学研究科, 講師 (50312616)
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Keywords | 酸化皮膜 / 接触電気抵抗法 / 低ひずみ速度試験 / 高温高圧水環境 |
Research Abstract |
昨年度開発した低ひずみ速度負荷装置付き接触電気抵抗計測装置を用いて高温高圧水環境(288℃、110気圧、超純水)中で応力負荷下にある鋭敏化304ステンレス鋼の表面酸化皮膜のその場計測を行った。さらに以下に述べる改良を加え、より精度の高い計測が可能となった。 1)従来用いられていたステンレス鋼製の参照プローブの代わりにイリジウム製プローブを用いることにより参照プローブに生成する酸化皮膜の影響を受けずに応力負荷下における皮膜特性を計測する事が可能になった。 2)引張負荷過程において用いる参照プローブの押しつけ圧ならびに先端形状の最適化により従来6時間ごとに計測していた皮膜抵抗を低ひずみ速度負荷中に1分おきに計測する事が可能になった。これにより従来観測されていなかった試験片の降伏応力近傍で皮膜抵抗が急激に減少し、その後すぐに上昇する挙動が観測された。 応力負荷下での酸化挙動ならびにき裂初生時の酸化皮膜特性評価の為に高温高圧水中下にて20%のひずみまで低ひずみ速度(5×10^<-7>/sec)にて引張試験を行ったところ、ひずみ5%を境界に皮膜抵抗が減少に転じた。この試験片に対して飛行時間型二次イオン質量分析法による表面皮膜の計測を行ったところ、表面き裂(長さ30μm)周辺にNi酸化物が富化していることが明らかとなり、この皮膜抵抗の緩やかな減少はこれらNi酸化物の生成によるものと考えられた。新生面上で生じるこれら現象は通常の酸化とは異なることを明示した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Raja, K.S, Watanabe, Y., Shojl, T.: "Effect of Ce doping on passive film electrical resistance of 316 stainless steel exposed to oxygenated pure water at 288 degrees C and its relation to stress corrosion cracking"Journal of Material Science Letters. 20・10. 965-968 (2001)
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[Publications] T.Shoji, Q.J.Peng, Y.Takeda, J.Kwon, M.Takegoshi: "Physics and Chemistry of Fracture and Role of Fracture Mechanics in Failure Prevention"INTERNATIONAL SYMPOSIA ON MATERIALS SCIENCE FOR THE 21ST CENTURY, The Society of Materials Science, Japan. May. 131-138 (2001)
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[Publications] Yoichi TAKEDA, Takashi MASUDA, Tetsuo SHOJl: "In-Situ Measurement of Contact Electric Resistance of Oxide Films on Sensitised 304 Stainless Steel during Slow Strain Rate Test in High Temperature Water"Proceedings of APCFS&ATEM 01, The Japan Society of Mechanical Engineers. October. 114-119 (2001)