2000 Fiscal Year Annual Research Report
レーザマイクロフォーミングによる金属ガラス薄膜微小構造物の形状制御
Project/Area Number |
12875029
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
下河辺 明 東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (40016796)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秦 誠一 東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (50293056)
佐藤 海二 東京工業大学, 総合理工学研究科, 助教授 (00215766)
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Keywords | レーザフォーミング / 微細加工 / 薄膜 / アモルファス / 金属ガラス / 温度測定 / 半導体レーザ |
Research Abstract |
(1)レーザマイクロフォーミングの基礎的検討 Zr基およびPd基薄膜金属ガラスの微細加工により,長さ300μm,幅50μm,厚さ5μmのはり先端に一辺150μmの正方形パドル部を持った微細片持はりを製作した.この微細はりの固定端付近に最大出力150mWのYAGレーザを照射することで,薄膜金属ガラスを過冷却液体域まで加熱,軟化させ,レーザを用いたマイクロフォーミングの可能性を検討した. 検討の結果,波長1,064nmの半導体LD励起Nd-YAGレーザを用いて,顕微鏡光学系でスポット径100μmに集光し80mW,60秒の加熱で,微細はりをレーザ入射側(上方)に約30度曲げることに成功した.当初は,過冷却液体域へ加熱された部分の薄膜金属ガラスが軟化し,パドル部の自重により下方へ変形することを期待したが,実際には反対側へ変形した.本基礎検討実験では加熱部の温度を正確に測定することが困難であったため,この現象の原因は特定できなかった. (2)レーザマイクロフォーミング装置の試作 上記基礎検討の結果を参考に,レーザマイクロフォーミング装置を設計,試作した.加熱用レーザは半導体LD励起Nd-YAGレーザ(波長1,064nm,最大出力300mW)を用い,赤外顕微鏡光学系でスポット径50〜200μmに可変可能である.サンプルは小型真空チャンバ内に設置され,チャンバ上面の光学窓からレーザを入射する構造とした. (3)マイクロ温度センサを有する薄膜金属ガラス微細はりの製作 試作したレーザマイクロフォーミング装置で,微細はりを加熱した際の温度を測定する方法として,金とニッケルからなるマイクロ熱電対を微細はり上に製作し,加熱温度の測定を試みた.製作した温度センサは約3℃の分解能で,はりの温度を測定することに成功した.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 秦誠一,和田晃一,佐藤海二,下河辺明: "薄膜金属ガラスを用いた微細構造物の製作(第2報)-Pd基薄膜金属ガラスの成膜とその微細加工-"2000年度精密工学会春季講演会論文集. 401 (2000)
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[Publications] 秦誠一,松崎将健,崔起鳳,佐藤海二,下河辺明: "バルク金属ガラスを用いた微小球面軸受"日本機械学会IIP2000情報・知能・精密機器部門講演会講演論文集. 141-142 (2000)
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[Publications] 佐藤海二,伊藤健太郎,秦誠一,下河辺明: "液体の表面張力を利用したマイクロ部品のセルフアライメント(マイクロ部品や液滴の挙動とセルフアライメント精度)"日本機械学会IIP2000情報・知能・精密機器部門講演会講演論文集. 137-139 (2000)
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[Publications] 秦誠一,劉永東,加藤友和,下河辺明: "薄膜金属ガラスを用いた微細構造物の製作(第3報)-過冷却液体域を利用した立体構造製作法の検討-"2000年度精密工学会秋季講演会論文集. 401 (2000)
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[Publications] Liu Yongdong, Seiichi Hata,Houichi Wada and Akira Shimokohbe: "Physical properties of Pd-based thin film metallic glass"2000年度精密工学会秋季講演会論文集. 402 (2000)
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[Publications] 蛸島武尚,奈良崎亘,和田晃一,北爪秀憲,本山慎一,柳永勳,江剌正喜,秦誠一,下河辺明: "マイクロマシン技術を用いたLSIテスト用微細プローブ・ピンの開発"平成13年電気学会全国大会講演論文集. (発表予定). (2001)