2000 Fiscal Year Annual Research Report
相変化スラリーによる熱回収機能を備えた換気ユニットの開発
Project/Area Number |
12875038
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
川南 剛 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20281793)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 雅彦 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70230480)
福迫 尚一郎 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00001785)
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Keywords | 熱回収 / 蓄熱 / 潜熱輸送 / 熱交換器 / 相変化 / 固液二相流 |
Research Abstract |
1.相変化材料の選定 本年度は,供試相変化スラリーとして氷粒子(相変化材料)と水溶液の混合物である氷スラリーを選定し,流動・熱伝達特性の把握を行った.また,疎水性液体であるシリコンオイルを液相とした相変化スラリーを製作し,その融解潜熱の測定を行った. 2.流動・熱伝達特性評価のための実験装置の製作および実験の遂行 管路内を流れる相変化スラリーの流動および熱伝達挙動を詳細に検討するための実験装置を構築した.試験部は直行流路においては上下面,曲がり流路においては凹面および凸面がそれぞれ等熱流束条件の加熱面を有している.また,内部流動の観察を行うため,試験部の製作には透明アクリル材料を用いた. 3.熱交換ユニットによる熱回収実験装置の製作 熱交換ユニットの熱回収特性を把握するための実験装置を製作した,試験部は銅管を水平に並べた管列型熱交換器であり,内部を相変化スラリーが流動する構造を有している.熱交換器を通過する空気はブロアにより駆動され,空気の試験部入口および出口温度は熱電対により測定される. 4.研究成果および特筆すべき点 (1)シリコンオイルを液相とした相変化スラリー中に浮遊する氷粒子の融解潜熱は,固体氷の融解潜熱に比べ小さくなることがわかった. (2)相変化スラリーの流動挙動の観察を行った結果,固相(氷)粒子に働く浮力の影響により,特に低流速条件において固相粒子は流路上部に堆積し,流路内において局所的な固相率分布が生ずることが明らかとなった.従って,試験部加熱面での熱伝達特性は,流路内の局所的な固相率分布の影響を強く受け,固相粒子が堆積し接触融解となる領域において,熱伝達率が高くなる傾向が認められた.
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Research Products
(1 results)