2001 Fiscal Year Annual Research Report
非線形運動方程式のオブジェクト指向分析とその適用性に関する研究
Project/Area Number |
12875083
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
家村 浩和 京都大学, 工学研究科, 教授 (10026362)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 良和 京都大学, 工学研究科, 助手 (10283623)
五十嵐 晃 京都大学, 工学研究科, 助教授 (80263101)
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Keywords | オブジェクト指向 / 構造解析 / サブシステム / 運動方程式パッケージ / UML記法 |
Research Abstract |
本年度は,平成12年度において実施したUML記法による運動方程式分析結果をC++言語により実装し,その適用性について検討した.本研究で得られた主な知見は次の通りである. 1.運動方程式をユーザから見えるインターフェースとしての形とアルゴリズムとに分離し,デザインパターンであるstrategyパターンを用いて設計,実装することにより,新たな解法アルゴリズムの追加を容易に行うことのできる方程式パッケージを作成した. 2.構造解析システムを構造物・荷重・応答解析の3つのサブシステムに分離し,これらが互いにメッセージ通信を行うことで解析を行うことができるオブジェクト指向解析システムの応答解析サブシステムに,本方程式オブジェクトを組み込んだ. 3.方程式パッケージを利用することにより,プログラム中に直接方程式を表現することができるため,可読性に富み,新たな機能の追加による影響が小さなプログラムを作成することができることを確認した.このことは方程式パッケージを組み込んだ解析システムの保守性を高めることができるとともに,システム内部の機能を理解しやすいことから,研究分野のみならず教育分野においても有用なシステムとなる. 4.実装したプログラムを用いて,連続桁橋梁の地震応答解析を実施した.実際の解析における方程式パッケージの精度や利用性を確認できたが,計算速度は従来プログラムよりも低速なものとなった.計算速度については,内部で用いている行列オブジェクトの性能に大きく左右されるため,LAPACK等既存のアルゴリズムを組み込んだ行列オブジェクトの作成が有効であると考える.
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Research Products
(2 results)