2000 Fiscal Year Annual Research Report
大水深海峡横断のためのTLP形式浮体基礎橋梁に関する研究
Project/Area Number |
12875084
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
渡邊 英一 京都大学, 工学研究科, 教授 (30026174)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 和寿 京都大学, 工学研究科, 助手 (40301238)
宇都宮 智昭 京都大学, 工学研究科, 助教授 (10211773)
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Keywords | TLP / 線形回折波理論 / 浮体基礎橋梁 / 波浪応答 |
Research Abstract |
本研究は、波浪条件が厳しく、かつ大水深(150m以上)の海域における浮体橋梁の適用性を調査・検討しようとするものである。北海等の波浪条件が極めて厳しい海域においても実績のあるTLPは、テンドンにより緊張係留することで鉛直方向の応答を押さえ、かつ水平方向への係留をテンドンの張力の水平方向分力によりおこなうという合理的な構造である。そこで、TLPと同様なテンドンによりセミサブ浮体を緊張係留する形式の浮体基礎を配置し、これに桁を渡す形式の浮体橋梁を考え、その適用性について数値解析により検討をおこなう。 平成11年度においては,まず、静的安定性の検討に基づき、浮体基礎ならびに橋梁上部構造の基本諸元を決定した後、浮体基礎単体の波浪応答特性に関する数値解析をおこなった.この段階で、橋梁上部工がない場合(質量のみ考慮)の鉛直応答ならびに長周期動揺の検討ができる.そのための剛体モデルに関する特異点分布法プログラムを作成し,その精度検証をおこなった. 次に、橋梁上部構造を導入し、構造系全体を弾性モデルとしてモデル化した.浮体基礎の付加質量も考慮した上で、有限要素法(NASTRAN)により固有値解析ならびに周波数応答解析を実施した.解析の結果,TLP形式浮体基礎の優れた波浪応答特性が明らかになりつつあるが,現実の施工性等も考慮した,より現実性のあるモデル設定を来度は,おこなっていく必要ある.
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