2000 Fiscal Year Annual Research Report
密集市街地住宅のエネルギー消費・温熱環境調査と地下蓄熱水槽を利用した地域冷暖房の可能性検討
Project/Area Number |
12875103
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鉾井 修一 京都大学, 工学研究科, 教授 (80111938)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 暁 京都大学, 工学研究科, 助手 (20301244)
永井 久也 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (52040538)
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Keywords | 密集 / 住宅地 / エネルギー消費 / 温熱環境 / 路地空間 / 蓄熱槽 / ヒートポンプ |
Research Abstract |
本研究においては、今後エネルギー需要の伸びが予想される密集市街地住宅を対象に、建物内外の温熱環境を確保しつつ、冷暖房・給湯エネルギー消費量などの観点で「自立する街」を目指した環境共生型の都市インフラや都市環境の整備を目的とする。そのため、大阪市の密集市街地を対象に、住宅の居室内および地域の温熱環境の調査を行い、エネルギー消費との関連を調べ、それに基づき将来のエネルギー使用量を予測する。更に、自然エネルギーや未利用エネルギーを有効に活用するための地域エネルギー供給システムを提案・検討することを目的としている。 本年度は、大阪市にある密集市街地住宅を対象として、「自立する街」を目指した環境共生型の都市インフラや都市環境の整備のための検討・調査を行った。すなわち、 1)住戸内の温熱環境調査 2)エネルギー使用量および各住戸の構成調査 3)地域の温熱環境調査 である。 この調査より、夏期の冷房用電力消費が他地域に比して非常に大きいこと、そのことと当該地域の夏期の気温が周辺地域に比して高温であることと密接に関係して可能性が高いことなどを明らかにした。また、大規模な地下蓄熱槽を利用した地域冷冷温水供給システムを想定し、運転プロセスを表現する数理モデルを作成した。 高断熱・高気密住宅についての調査、地盤蓄熱に関する実験的・解析的検討も並行して進めている。
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[Publications] 西村秀彦: "密集市街地におけるエネルギー消費および温熱環境の実態調査と外部温熱環境の解析"日本建築学会計画系論文集. 536号. 79-86 (2000)
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[Publications] H.Nanaoka: "Study on Heat Supply System Using Underground Water Tank for Thermal Storage"ASHRAE Transactions. Vol.108. (2001)