2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12875150
|
Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
辰巳 敬 横浜国立大学, 工学部, 教授 (30101108)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
呉 鵬 横浜国立大学, 工学部, 助手 (60322096)
吉武 英昭 横浜国立大学, 環境科学研究センター, 助教授 (20230716)
|
Keywords | 固体NMR / ゼオライト / 疎水性 / MFI構造 / LTA構造 |
Research Abstract |
Si-CH_2-Si結合を有するBTESMをSi源に用い有機テンプレートを用いて有機骨格を持つゼオライトを合成した。テトラプロピルアンモニウムカチオンをテンプレートとしてMFI構造を得ることができた。しかし、そのテンプレートを酸によって除去することができなかったため、有機テンプレートを用いずにBTESMからゼオライトを合成することを試みたところ、MFI構造を持つ物質が合成でき、窒素吸着からこの物質がマイクロ孔を持っていることがわかった。また、t-プロットにより求めた細孔径は5.8Åであり、通常のZSM-5の細孔径とほぼ同程度であることが示された。 BTESMをSi源に用い、アルカリを多く加えた母ゲルから物質がLTA構造を合成出来た。この生成物のSEM像においても、通常のLTAと同様の、結晶の対称性を反映した立方体状の結晶が見られた。^<29>Si MAS NMRを測定したところ、有機基と直接結合しているケイ素、いわゆるT^3ケイ素に帰属されるピークが見られ、有機基の存在が示唆された。結晶性のよいA型ゼオライトでは全Si中の1/3のみが有機基との結合を持つSiであった。これはSi-CH_2-Siの結合がアルカリ性条件、水との反応により開裂してSi-CH_3とSi-Oを生成したと考えられる。そこで、結晶化時間の短縮を目的にSi源としてBTESMとTEOSの混合物を用いて合成した。これらの物質についてH_2Oの単分子吸着量はC含有量が増加するに従い減少している。またn-hexane吸着量は、ゼオライト中のC含有量が増加するに従い著しく増加しており、有機基骨格の導入により有機物に対する親和性が増加していることが示唆された。
|
Research Products
(1 results)