2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12875172
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大嶌 幸一郎 京都大学, 工学研究科, 教授 (00111922)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
忍久保 洋 京都大学, 工学研究科, 助手 (50281100)
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Keywords | 無溶媒反応 / ヒドロゲルミル化反応 / トリエチルボラン / ゲルマニウム / ラジカル反応 |
Research Abstract |
1.トリ-2-フラニルゲルマンのアルキンに対する立体選択的ヒドロゲルミル化反応・・・1-ドデシンとトリ-2-フラニルゲルマンの混合物にラジカル開始剤として触媒量のトリエチルボランを加え、室温で1時間撹拌すると(E)-1-(2-フラニル)ゲルミル-1-ドデセンが高立体選択的に収率よく得られることを見いだした。この反応は有機溶媒を全く用いることなく、無溶媒条件下で最も効率良く進行することを明らかにすることができた。 2.アルケンに対するヒドロゲルマンの付加反応の開拓・・・トリアルキルシランやトリアルキルスタナンのアルケンに対するラジカル的な付加反応は一般的に起こりにくい。さらに内部アルケンの場合には全く付加反応は進行しない。これに対してトリエチルボランをラジカル開始剤としてトリフリルゲルマンを末端アセチレンに付加させるとE体のゲルミルアルケンが選択的に得られた。またトリアルキルスタナンでは全く反応が進行しないアルケンへの付加反応も進行することが明らかとなった。末端アルケンだけでなく、二置換や三置換アルケンに対しても容易に付加する点が大きな特徴である。内部アルケンとして1-メチルシクロヘキセンを用いると高立体選択的にラジカル的付加反応が進行した。本反応は全く溶媒を用いる必要がなく、廃棄物の全くない環境に負荷をかけないプロセスを開発することができた。シリルエノールエーテルにトリフリルゲルマンを付加させるとトレオ体の付加体が立体選択的に生成する。こうして生成した付加体をトリメチルシリルトリフラートで処理するとシス体のアルケンが得られる。一方、付加体を炭酸カリウム、ついで水素化カリウムで処理するとトランス体のアルケンが高い立体選択性で得られることがわかった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Katsuyu Wakabayashi: "Intramolecular Aryl Migration from Tin to Carbon via a Radical Atom-Transfer Process"Org.Lett.. 2・13. 1899-1901 (2000)
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[Publications] Shinobu Tanaka: "Et_3B-Induced Hydrogermylation of Alkenes and Silyl Enol Ethers"Org.Lett. 2・13. 1911-1914 (2000)
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[Publications] Hideki Yorimitsu: "Powerful Solvent Effect of Water in Radical Reaction : Trietbylborane-Induced Atom-Transfer Radical Cyclization in Water."J.Am.Chem.Soc.. 122・45. 11041-11047 (2000)