2001 Fiscal Year Annual Research Report
有機ゲル超分子構造をマトリックスとするヘリックス状シリカの創製
Project/Area Number |
12875182
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
新海 征治 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (20038045)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 篤志 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (90274505)
竹内 正之 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (70264083)
濱地 格 九州大学, 有機化学基礎研究センター, 教授 (90202259)
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Keywords | 超分子化学 / 有機ゲル / 転写 / ヘリックス |
Research Abstract |
テトラエトキシシランをゲル化する能力を持つ「有機ゲル化剤」を分子設計し、ゲル相でテトラエトキシシランのゾルーゲル反応を実行し、有機ゲルの超分子構造が表面に刻印されたシリカの創製に挑戦した。特に「有機ゲル化剤」が分子集合により作り出す多種多様な繊維構造をシリカ表面に分子レベルで「転写」することに主眼をおき、最終的には「キラル転写」と生成シリカの触媒反応への応用を考慮に入れて有機ゲル化剤の分子設計を行い、評価した。本年度はポルフィリンのメソ位に糖質誘導体あるいは尿素部位を導入した化合物を新規に合成した。糖質を修飾した化合物は、ジメチルホルムアミド-アルコール混合溶媒をゲル化する。キセロゲルの構造をSEM、TEMを用いて観察したところ、糖質の構造に由来したヘリックス構造が確認され、この不斉環境は円二色性偏光スペクトル測定によっても支持された。有機ゲル中では、ポルフィリンは一次元に会合した集合体を形成することを紫外可視吸収スペクトルにより確認した。ベンジルアミンを触媒とするテトラエトキシシランのゾルーゲル反応を実行したところ、反応条件により、数十nmのバンドル構造を持つシリカと数nmのシリカを作り分けることが可能であることを見いだした。一方、周辺部に尿素部位を持つポルフィリンは、アニソールおよびジフェニルエーテルをゲル化することが可能であることを見いだした。すべてのメソ位に尿素部位が導入されたこの分子は1wt%以下の濃度でもアニソールをゲル化することが出来る。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] S-i.Tamaru et al.: "Rational Design of a Sugar-Appended Porphyrin Gelator That Is Forced To Assemble into a One-Dimensional Aggregate"Organic Letters. 3. 3631-3634 (2001)
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[Publications] S-i.Tamaru et al.: "Sol-Gel Transcription of Sugar-Appended Porphyrin Assemblies into Fibrous Silica : Unimolecular Stacks versus Helical Bundles as the Templates"Angewandte Chemie International Edition. 41(In Press). (2002)