2001 Fiscal Year Annual Research Report
ウリ類の果実における果肉細胞の大きさと糖集積との関連性
Project/Area Number |
12876007
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Research Institution | Ishikawa Agricultural College |
Principal Investigator |
加納 恭卓 石川県農業短期大学, 生物生産学科, 教授 (80115823)
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Keywords | 果実の甘味 / スクロース / 果肉細胞の大きさ / CPPU / 4-CPA |
Research Abstract |
メロン果実におけるスクロースの集積と細胞の大きさとの関連性を調査し、以下の結果を得た。 1.メロン果実の発育成熟に伴い、200ミクロン以上の大きな果肉細胞が多くなるとともにスクロース含量も高くなった。 2.メロンの同一品種を、果実発育中の気温が異なる春季と秋季に栽培しところ、果実発育前半がより高温であった秋栽培のほうが200ミクロン以上の大きな果肉細胞がより多く、スクロース含量がより高くなった。 3.オーキシンの一種である4CPAをメロン果実に処理すると、200ミクロンの大きな果肉細胞がより多くなり、スクロース含量がより高くなった。 4.4CPAを開花後10日目に処理すると、200ミクロン以上の大きな細胞の数は、処理後20日目にすでに無処理区の収穫時の数になっていた。 これらの結果より、メロン果実の場合、大きな果肉細胞を発育早期により多くすれば、スクロースの集積が促進され果実の甘味が強くなるものと考えられる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 加納恭卓, 宮村智佳子: "スイカ果実の果皮の厚さと果皮部におけるスクロース集積および細胞の大きさとの関連性"園芸学会雑誌. 70(別冊1). 119 (2001)
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[Publications] 加納恭卓, 宮村智佳子: "CPPU処理したメロン果実におけるスクロース集積の特異性"園芸学会雑誌. 70(別冊1). 268 (2001)
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[Publications] 加納恭卓, 宮村智佳子: "4CPAを処理したメロン果実における細胞の大きさとスクロース集積との関連性"園芸学会雑誌. 70(別冊2). 458 (2001)
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[Publications] 杉谷和佳奈, 宮村智佳子, 加納恭卓: "スイカ果実中の糖含量に及ぼす発育期間中の果実温度の影響"平成13年度園芸学会北陸支部発表要旨. 31 (2001)
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[Publications] 谷中佐祐里, 宮村智佳子, 加納恭卓: "ナシ果実の発育と糖集積に及ぼすCAおよびCPPU処理の影響"平成13年度園芸学会北陸支部発表要旨. 32 (2001)
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[Publications] 本田衣美, 宮村智佳子, 加納恭卓: "メロン果実における細胞の大きさと数およびスクロース集積に及ぼすCPA処理の影響"平成13年度園芸学会北陸支部発表要旨. 33 (2001)