2001 Fiscal Year Annual Research Report
中小河川における全幅型魚道工の流況特性に関する研究
Project/Area Number |
12876052
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
前川 勝朗 山形大学, 農学部, 教授 (40007076)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大久保 博 山形大学, 農学部, 助教授 (80203735)
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Keywords | 魚道 / 階段式 / 粗石付き斜曲面 / バーチカルスロット |
Research Abstract |
本研究の目的は、魚道のいくつかのタイプの内、主に階段式、自然石型斜路式、バーチカルスロット、アイスハーバーなどを対象にして現地事例調査と水理模型実験を通して流況特性を明らかにし、生態系との関連の中で考究することである。研究成果は次のようである。 1.山形県庄内地域の立谷沢川床止工(最上川合流点近くに位置する)は粗石付き斜曲面魚道で、現地観測から河岸側では水深が浅く遅い流れで、中央部は水深が深く速い流れで、多様な流れが実現していることが判明した。2.最近改修された三郷堰頭首工と赤川頭首工右岸・左岸におけるバーチカルスロット式魚道を対象にして、プール内の流速と水面の変動を詳細に調べそれらの特性が判明した。3.階段式魚道タイプにおいて、越流部の形状を変化させて実験を行い、減勢工設計の視点から自然河川との接続部における水理的諸関係式などを提示した。4.魚道においては、出水時などには下流水深が高くなり潜り越流の流れとなる。水理的諸関係式を用いて遷移的流れの境界を明らかにした。5.階段式魚道においては順次流量が増していくと隔壁からの流れは階段工流、撹乱流滑面流となっていく。撹乱流の発生機構等について実験的に明らかにした。6.頭首工エプロン直下流に深みを設ける事例がみられるようになってきた。この深みの働きは渇水時における水寄せと魚道への誘導である。この深みは治水上(出水時)からは問題はないか。また深みへの土砂の堆積はどうか。これらの点を把握すべく洗掘の視点から水理基礎実験を行い、深みのサイズ設定のための資料を用意した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] M.Z.Uddin, K.Maekawa, H.Okubo: "Flow Characteristics in Downstream Vicimity of Stepped-weir Channel"Journal of the Institution of Engineers,Bangladesh Agricultural Engineering Division. Vol.27/AE.No.1. 1-8 (2000)
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[Publications] Md.Zulhash Uddin, K.Maekawa, H.Okubo: "Submerged flow in full width pool-and-weir fishway channel"Journal of South Pacific Agriculture. Vol.7,No.2. 31-34 (2000)
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[Publications] 菅原好教, 前川勝朗, 大久保博: "粗石付斜曲面魚道の現地流況調査"農業土木学会東北支部第45回研究発表会講演要旨集. 9-12 (2000)
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[Publications] Md.Zulhash Uddin, K.Maekawa, H.Okubo: "Tumbling Flow in Stepped-Weir Channel-Cum-Fishway"Resources and Environment in Yangtze Basin. Vol.10,No.1. 60-67 (2001)
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[Publications] 神谷知英, 前川勝朗, 大久保博, 船田一彦: "現地におけるバーチカルスロット式魚道の流況観測"平成14年度農業土木学会大会講演会講演要旨集. (発表予定). (2002)
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[Publications] 船田一彦, 前川勝朗, 大久保博: "頭首工エプロン直下流の深みに関する水理基礎実験"平成14年度農業土木学会大会講演会講演要旨集. (発表予定). (2002)