2001 Fiscal Year Annual Research Report
近赤外分光法による動物組織活性および体液成分の測定
Project/Area Number |
12876068
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Research Institution | Rakuno Gakuen University |
Principal Investigator |
加藤 清雄 酪農学園大学, 獣医学部, 教授 (00112574)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 守 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (80089888)
井上 博紀 酪農学園大学, 獣医学部, 助手 (90305904)
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Keywords | ウシ / 近赤外分光法 / 乳腺 / ヘモグロビン動態 |
Research Abstract |
本研究では組織中の血液動態を非侵襲的に計測できる技術として近赤外線分光法に注目し、オゾン治療時におけるウシ乳房組織中の血流や血液酸素化度の変動をリアルタイムにモニタできるかさらに詳紬に試みた。 乳房炎罹患ホルスタイン種乳牛7頭を用いた。罹患牛の6例についてはオゾン-酸素混合ガスを罹患乳房内に一頭あたり2.51から3.51注入した。流量は11/minとした。1例については350mlの血液を頸静脈より採取し、オゾン-酸素混合ガスとよく混和した後、再び頸静脈より輸血した。オゾン-酸素混合ガスはオゾン発生器(HTU-2、北海道テック、札幌)により作成した。近赤外分光測〓〓〓酸素モニタ(HEO-200、オムロン、東京)を動物用に改良した装置を用いた。測定プローブは罹患乳房側面に乳房保定具を用いて密着させた。測定データはオンラインでリアルタイムにパーソナルコンピュータに送信しモニタした。得られた740nmと840nmの測定値を元に、酸素化ヘモグロビン量、脱酸素化ヘモグロビン量、総ヘモグロビン量の変動を算出した。 左前乳房にオゾン-酸素混合ガスを流入させ、同側面に測定プローブを当てて乳房組織内の酸素化度を測定したところ、ガス注入開始後、酸素化ヘモグロビン量は持続的に増加し、脱酸素化ヘモグロビン量は減少した。すべてのオゾン治療で、オゾン-酸素混合ガス注入終了後7分から15分後に総ヘモグロビン量の増加をみとめ、その後しばらく持続した。血液オゾン治療を行った個体では、オゾン-酸素混合ガス処置血液を輸血開始約1分後より酸素化ヘモグロビン量の増加と脱酸素化ヘモグロビン量の減少を認めた。
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