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2000 Fiscal Year Annual Research Report

飲料水中発癌プロモーター物質の汚染の実態に関する研究-マイクロシスチンと肺癌発生との因果関係について-

Research Project

Project/Area Number 12877072
Research InstitutionJikei University School of Medicine

Principal Investigator

清水 英佑  東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (80056879)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 堤 智昭  国立医薬品食品衛生研究所, 研究員 (70312022)
Keywords有毒藍藻 / microcystis / microcystin / 肝臓癌 / プロモーター / 富栄養化 / 飲料水 / 浄化処理
Research Abstract

有毒藍藻(microcystis)が産生するmicrocystin(MC)は肝臓癌のプロモーター作用を有し、人に対する有害性が懸念されている物質である。近年、環境汚染によって、水の富栄養化がますます進み、また地球温暖化によって、有毒藍藻の繁殖による環境水中のMC汚染が大きな問題になっている。飲料水源としての湖沼、河川などがMCに汚染される報告が最近いくつかの国から報告され、発展途上国にとっては非常に重大な問題になっている。中国は浄水設備がまだ不十分のため、環境水中のMC汚染問題は深刻である。中国東北部ハルピン地方は河川、湖沼の富栄養化が進んでおり、更に浄水施設の普及は極めて遅れているため、河川水、湖水の原水をそのまま飲用に用いている地域もある。この地域の疫学調査によって、河川、湖沼などの水を飲用する住民の肝臓癌死亡率が井戸水を飲用する住民より高いことが明らかにされ、飲料水中に含まれるMCも要因の一つとして影響しているのではないかと推測される。そして中国東北部にあるハルビン市寧安県の肝臓癌死亡率が高い原因と同地域に供給される飲料水中のMCによる汚染との因果関係を究明するため、本研究では、同地域の環境水、飲料水中のMCを定量し、因果関係を明らかにする事を目的とした。
本実験はELISA法を用いて、寧安県飲料水源としての鏡泊湖の水、現地の井戸水、貯め水及び水道水をサンプリングし、1999年秋期及び冬期のMCを定量測定し、加えて都内某公園池におけるMCを定量測定した。
現段階の結果によって,秋季の鏡泊湖の原水,貯め水からMCが検出され、WHOの基準(0.1μg/l)を超えていた。冬には全般的に値は低下し、WHOの基準を下まわることが分かった。一方、秋季には塩素処理した水道水中からも低濃度(基準値以下)のMCが検出された。MCを含む飲料水を飲む人口が多い事が推測され、飲料水の浄化処理を進める必要が大きな課題である事が考えられた。さらに2000年春,夏の値を測定するとともに肝臓癌死亡率との関係を検討する予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 清水英佑: "中国東北地区における飲料水中マイクロスシチン汚染の現地調査"日本公衆衛生雑誌. 47・11. 793 (2000)

URL: 

Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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