2001 Fiscal Year Annual Research Report
複眼式コリメータとイメージングプレートを用いた3次元ガンマカメラの開発
Project/Area Number |
12877138
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
渡辺 賢一 名古屋大学, 工学部, 助手 (30324461)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河原林 順 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (80283414)
瓜谷 章 産業技術総合研究所, 主任研究員 (10213521)
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Keywords | 複眼式ガンマカメラ / イメージングプレート / ピンホールコリメーター / ガンマカメラ / 3次元イメージング / 画像再構成法 / 放射線診断 |
Research Abstract |
従来のガンマカメラの弱点を根本的に改善するものとして、イメージングプレートと複眼式ピンホールコリメーターを組み合わせたガンマカメラを考案した。前年度に、モンテカルロシミュレーションにより本方式の原理実証及び最適なコリメーター形状の検討を行うとともに、作製した試作機により実証試験を行い、その結果、計算・実験の両者よりコリメーターに水平方向、垂直方向で2.5mm、10.8mmという空間分解能が得られている。 水平方向に比べ垂直方向の空間分解能が著しく劣っているのは、垂直方向の情報量が不足していることが原因であり、本年度は、これを改善するため、複眼式ピンホールコリメーターを複数用い、それぞれ角度をつけて設置する角度可変マルチピンホールコリメーター方式を考案し、モンテカルロシミュレーションによる原理実証及び最適形状の検討を行うとともに、試作機による実証試験を行った。この結果、水平方向、垂直方向で2.0mm、2.5mmの空間分解能が得られ、今回試みた新方式によりコリメーターに垂直方向の空間分解能が著しく改善されたといえる。今後残された検討課題としては、画像再構成法の高度化およびフラットパネルディテクターを使用したリアルタイム測定の検討などが挙げられる。これらの課題を解決することで、本手法が既存の放射線診断手法に取って代わり、放射線診断における患者の被曝線量の大幅な軽減につながることが期待される。
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