2001 Fiscal Year Annual Research Report
うつ病患者におけるグルココルチコイドホルモン受容体異常の分子生物学的検討-視床下部-下垂体-副腎系機能異常との関連-
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12877149
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
橋本 学 山口大学, 医学部・附属病院, 助手 (80314805)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大楽 良和 山口大学, 医学部・附属病院, 医員(臨床)
原 伸一 山口大学, 医学部・附属病院, 助手 (70314804)
渡辺 義文 山口大学, 医学部, 教授 (90182964)
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Keywords | グルココルチコイド受容体 / α、β isoform / うつ病 / リンパ球 / SSCP法 |
Research Abstract |
本研究は、うつ病の原因遺伝子の候補として、HPA系で重要な役割を担うGC受容体遺伝子について検討するものである。人リンパ球を試料としてGC受容体遺伝子異常を検討する実験系を構築し、対照群と患者群のGC受容体遺伝子にどれほどの多系や変異が存在するかを検討した。まず、リンパ球を試料としてRT-PCR SSCP法を行った。対照群と患者群の血液を低浸透圧で溶血した後に遠心分離によりリンパ球を得た。リンパ球を蛋自変性剤中でホモジナイズしたライセートをRNA分離用スピンカラムで遠心分離し総RNAを得た。総RNAをPCRプライマーを用いて逆転写とPCR反応を1stepで行った。PCR用のプライマーは、既報のcoding regionを網羅し約400bpのPCR産物を作る様にデザインしたものを改め、coding regionに加えて、5'と3'のnon coding regionを網羅し、それぞれが約240bpのPCR産物を作る様にデザインした。このプライマーを用いて、1step RT-PCR法を行い、GC受容体のαとβのisoformに共通な領域のPCR産物10種と、αとβに特有な領域のPCR産物がそれぞれ11種と6種ずつ得られた。PCR産物にホルムアミドを加え加熱・急冷却することにより1本鎖化し、これを温度を15度に保ちSSCP用泳動装置でPAGEを行い、ゲルを銀染色することにより1本鎖化した2本のバンドを得た。対照群4人及ぴ患者群の4人のSSCPの結果では多系は確認されず、GC受容体遺伝子の多系の頻度は高くないと思われた。また、患者群のバンドを対照群と比較して移動度が変化した物はなく、患者遺伝子に変異は見つからなかった。今後も、今回構築した実験系を用いて、対照群と患者群の数を増やすことにより、うつ病患者のGC受容体遺伝子異常を検討していく予定である。
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