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2000 Fiscal Year Annual Research Report

屍体実験における変性腰椎の動態解析と変性の定量化について

Research Project

Project/Area Number 12877233
Research InstitutionKeio University

Principal Investigator

松本 守雄  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (40209656)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山崎 信寿  慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (70101996)
戸山 芳昭  慶應義塾大学, 医学部, 教授 (40129549)
Keywordslumbar / cadaver / biomechanics
Research Abstract

ヒト腰椎は複雑な形状をしており、また周囲にはさまざまな筋、靭帯が存在し、それぞれが相互的に作用することによって、特有の挙動をなしていると考えられている。それぞれの靭帯、椎間板,椎間関節,筋肉の働きを調査する方法として、レントゲン写真やCTスキャン、MRIなどをもちいた生体計測や、コンピューターシミュレーションによる解析、屍体実験などによる計測が考えられる。このうち、屍体実験に関しては、筋力、重力、腹圧などの力学条件の再現方法が容易でないことが大きな障害となり、その多くの実験が椎体-椎間板-椎体のいわゆるfunctional unitによるものであった。われわれは、腹直筋、内外腹斜筋、左右背筋群を模擬した荷重試験機を独自に製作し、全腰椎の挙動を観察した。
【方法】実験はまずTh12からS1までの新鮮ヒト全腰椎を一塊として摘出し、Th12およびS1を荷重試験機の固定箱にレジンにて固定した。次に、L1からL5の各棘突起に2本ずつキルシュナーを介し、各3個の発光ダイオードを装着した.次に各筋を模擬した直径1mmのワイヤーに500gおよび1000gの重錘を取り付け、この組み合わせによって生体に近い様々な動きを模擬することができた。この動きは2台のPSDカメラにて測定し、さらに計算処理にて各椎体間のオイラー角を算出した。
【結果】腹直筋および背筋方向にpre-loadをかけ、さらにほかの部位に重錘を負荷した実験では、前後屈方向の動きは抑制されるが、側屈や回旋への影響は少なかった。内腹斜筋方向にpre-loadをかけ、さらにほかの部位に重錘を負荷した状態では、上位椎間の回旋が下位椎間にくらべ多く抑制されていた。
【考察】pre-loadを腹直筋および背筋にかけても側屈や回旋に大きな影響が出なかったのは、これらの筋の側方へのモーメントが小さいためと考えられた。また、内腹斜筋方向の力が回旋において上位椎間をより抑制したのは、上位椎間の椎間関節の形状が矢状面に近いことなどが影響しているものと考察した。

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Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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