2001 Fiscal Year Annual Research Report
咬合と姿勢からみた自己口腔管理―試作6分割体重計による動機づけ―
Project/Area Number |
12877334
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大家 清 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (00005042)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 良央 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (30302152)
真柳 秀昭 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (60005098)
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Keywords | 咬合 / 姿勢 / 体重配分 / 体重計 |
Research Abstract |
日本人の体格の向上は目覚ましいが、学童の頭痛、肩凝り、集中力の低下等が新たな問題である。その原因として姿勢の悪さ、咬合異常があげられている。足底にかかる体重配分量は、姿勢、咬合状態等を表現している。本研究では、足底にかかる体重配分量の変化を乳歯列の幼児と永久歯列の成人で比較した。方法:被験者は幼児185名(2〜5歳、男100名、女85名)、成人97名(20〜84歳、男59名、女38名)である。6分割体重配分計を用いて、左右の足底6ケ所にかかる体重配分量を開脚、直立の状態で測定した。6分割の足底部位は左右の第1指部(内)、他の4指部(外)、踵部(踵)である。個々の被験者の体重を100%とし、6分割された足底での体重配分量を百分率に換算し体重配分率とした。結果:1.体重配分率の平均値は、幼児(成人)%で表すと、左内7.7(7.8)、左外14.2(18.4)、左踵29.0(25.8)、右内8.3(9.6)、右外12.7(17.3)、右踵28.1(21.2)であった。左内を除く全ての部位で、幼児と成人では有意差(P<0.001)がみられた。2.左右足の踵の和は57.1(47.0)で、幼児と成人では有意差(P<0.001)がみられた。考察:1.幼児と成人で足底での体重配分率が異なるのは、体の成長、咬合状態、筋力の低下等により、姿勢が変化することによると考えられた。2.成人の体重が幼児に比較し、前方に移動するのは、脊柱起立筋の発達により腰椎弯曲が強くなり、体が前傾姿勢をとるため重心の位置が前方に移動することによると考えられた。3.年齢及び咬合異常を考慮した足底での体重配分量を検索し、今後は、健康の指標としての正常値を求めたい。以上の研究実施にあたり、被験者へは調査・研究の趣旨等を説明の上、同意を得て、個人の人権等には十分配慮した。
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Research Products
(1 results)