2000 Fiscal Year Annual Research Report
アルブライト病による骨格性不正咬合の遺伝子治療に関する基礎的研究
Project/Area Number |
12877337
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
山本 照子 岡山大学, 歯学部, 教授 (00127250)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉谷 豪 岡山大学, 歯学部, 助手 (90311802)
山下 和夫 岡山大学, 歯学部, 助手 (50304316)
山城 隆 岡山大学, 歯学部, 助教授 (70294428)
|
Keywords | アルブライト病 / 成長因子 / 骨格性不正咬合 |
Research Abstract |
我々はまずアルブライト病患者の臨床所見を得るために、パノラマレントゲン,セファロ(正面,側面),顔面・口腔内写真,口腔模型を採得後、それらの資料の分析を行った。分析の結果、顔貌は左右非対称,上下顎空隙を伴う下顎前突で、右側大臼歯関係はAngle Class III,左側大臼歯関係はClass IIであり、Skeletal 3を呈していた。またパノラマX線写真より下顎骨の膨隆,不均一な不透過像が認められた。前顔面高,後顔面高が大きく、特に前下顔面高(+3SD),後下顔面高(+4SD)が極めて大であり、下顎枝長及び下顎骨体長がそれぞれ+4SD,+2SDと極めて大きな値を示していた。これらの異常を引き起こしている原因の1つとして骨における変異細胞の存在が考えられることから、次にGs α遺伝子変異細胞の特性の検討を行った。病変部位から得た細胞を培養後、骨芽細胞のマーカーの一つであるアルカリフォスファターゼ染色を行い形態観察を行った。それらの培養細胞は伸長した形態を呈しており線維芽細胞の形態に類似していたが、細胞の多くはアルカリフォスファターゼに陽性反応を示した。これらの所見は培養細胞の多くが骨芽細胞系の細胞であることを示唆する。さらにこれらの細胞が発現する遺伝子を同定するために、種々のプライマーを用いたRT-PCRを行った。過去に報告されているIL-6,IL-11の遺伝子が検出されたのみならず、BMP-2,BMP4,TGF-β等の骨形成に関わる増殖因子も検出された。このことは炎症性サイトカインのみならず種々の成長因子も病変進行に関わっている可能性を示唆する。従って今後は遺伝子治療に有効となる遺伝子を検索していく予定である。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] Yamashiro,T.: "Mechanical stimulation induces CTGF expression in rat osteocytes"Journal of Dental Research. (in press). (2001)
-
[Publications] Kamioka,H.: "A three-dimensioned distribution of osteocyte processes revealed by the combination of CLS and DIC microscopy"Bone. 28・2(in press). (2001)
-
[Publications] Yamashiro,T.: "Inferior alveolar nerve transection inhibits increase in osteoclast appearance during experimental tooth movement"Bone. 26・6. 663-669 (2000)
-
[Publications] Yamashiro,T.: "Epithelieal rests of malassez expressed immunoreactivity of TrkA and its distribution is regulated by sensory nerve innervation"The Journal of Histochemistry and Cytochemistry. 48・7. 979-984 (2000)
-
[Publications] Yamashiro,T.: "Medullary monoamine levels during experimental tooth movement"Brain research. 878. 199-203 (2000)
-
[Publications] Tsuboi,Y.: "Mitogenic effect of neurotrophins on periodontal ligament cell line"Journal of Dental Research. (in press). (2001)