2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12877345
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小林 淳一 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (90221241)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大崎 愛弓 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助手 (50161360)
繁森 英幸 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (70202108)
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Keywords | 抗マラリア薬 / 海洋無脊椎動物 / 海洋微生物 / 植物 / 微生物 / DXP reductoisomerase / アルカロイド / 単離・構造決定 |
Research Abstract |
世界で年間3億人が感染し、200万人が死亡すると推定されるマラリアの治療には、薬剤耐性原虫の出現や、神経毒性などの克服すべき問題があり、抗マラリア薬の新たなリード化合物の開発が求められている。最近、マラリア原虫に非メバロン酸経路が存在することが見い出されるに至り、isopentenyl diphosphate生合成の中間体である1-deoxy-D-xylulose 5-phosphate(DXP)を還元・異性化する酵素、DXP reductoisomeraseがクローニングされた。このDXP reductoisomeraseの阻害物質は、新しいタイプの抗マラリア薬になることが期待されている。そこで本研究では、海洋生物、微生物、植物を材料として、DXP reductoisomerase阻害活性を指標としてスクリーニングを行い、活性成分の単離、構造決定を行い、得られた活性成分について活性評価を検討し、新しい抗マラリア薬のリード化合物を開拓することを目的として研究を行った。 沖縄等において採取した海綿動物、ホヤ類などの種々の海洋無脊椎動物、微細藻類、細菌、真菌等の海洋微生物、植物および陸棲の微生物を材料として、これらの抽出物についてDXP reductoisomeraseに対してスクリーニングを行った結果、いくつかの抽出物に活性が認められた。現在、分離した活性物質に対して、各種スペクトルを用いて化学構造を検討中である。一方、既に単離している天然物についてもin vitroでの抗マラリア活性を検討した結果、植物より分離した3種のアルカロイドに顕著な抗マラリア活性が認められた。
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Research Products
(1 results)