2000 Fiscal Year Annual Research Report
慢性疾患や障害をもつ子どもを抱える家族の「家族健康モデル」に関する研究
Project/Area Number |
12877392
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
浅野 みどり 名古屋大学, 医学部, 助教授 (30257604)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 秀子 北里大学, 大学院・看護学研究科, 教授 (30276167)
石黒 彩子 名古屋大学, 医学部, 教授 (70135375)
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Keywords | 家族の健康 / 子育て感 / 家族機能 / 障害児 / 幼児期 / 育児負担 / 満足感 |
Research Abstract |
1.養育期にある両親の子育て観調査の実施 「家族全体の健康」の明確化に向け、その前段階として「養育期にある家族」のもつ信念のひとつとして,健常児をもつ両親の「子育て観」に関する調査を行なった。 研究対象は愛知県N市,T市の5つの幼稚園に通園している3歳〜6歳の幼児の両親891組に調査を依頼し、協力の得られた603組(回収率67.7%)。内藤・杉下らが開発した0〜3歳の乳幼児をもつ専業母親の子育て観尺度CPS-M97と家族プロフィールを用い、平成12年6月〜7月に調査を実施した。 結果:有効回答数は584組(97%)。対象の属性は、核家族480(82.2%),拡大家族104(17.8%)であった。父親の平均年齢は36.4±4.9歳,母親の平均年齢は34.00±4.1歳,子どもの平均年齢は4.4±0.97歳であった。家族形態による両親のCPS-M得点の違いに有意差はみられなかった。また、両親のCPS-M合計点の相関係数は0.33(Pearson係数,Kendallのτ 0.25 P<0.01)で有意な関連がみられた。 両親間で相違の大きい項目は5)子育て中は社会から取り残されるような不安がある,9)子どもにイライラさせられるなどであった。カテゴリー間の関連では、両親ともに「満足感」は「親役割獲得の強化」と「子どもイメージ」に正の相関関係を示し、「子育ての負担感」と「満足感」は負の相関関係がみられた(p<0.01)。 2.家族健康モデル作成のための下位概念検討調査の準備 現在、下位概念明確化のための尺度調査項目および面接インタビュー項目の検討中である。次年度にはプレテストを実施予定である。
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