2002 Fiscal Year Annual Research Report
育児におけるマルトリートメントの予防と早期発見のためのスケール開発
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12877395
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Research Institution | Mie Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
花田 裕子 三重県立看護大学, 看護学部, 助教授 (80274744)
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Keywords | マルトリートメント / 育児セルフエフェカシー / 養育態度 / 母親の認知する被養育感 |
Research Abstract |
「家族背景因子」の因子分析を行い、「育児態度に影響する母親の心理的因子」第1因子『母親の認知する被養育感』第2因子『育児セルフエフェカシー』第3因子『地域の子育て資源を活用する力』第4因子『夫婦の健康的な関係』第5因子『親族の子育て支援』の5因子41項目を抽出した。41項目間を主因子法およびプロマックス回転によって高い相関がないことを確認した。内部一貫性は、クロンバックα係数0.9361であった。母親のマルトリートメント尺度としての母親の養育態度を因子分析した結果、第1因子『力による躾をしない養育態度』第2因子『自己肯定感をはぐくむ養育態度』第3因子『自己抑制を教える養育態度』観測変数15が抽出された。α係数は0.8018であった。家族背景では『母親の年鈴』『子どもの慢性疾患の有無』『家族の構成』『一人っ子』の4項目が「育児態度に影響する母親の心理的因子」に影響していた。「育児態度に影響する母親の心理的因子」と「母親の養育態度」を単回帰分析した結果、重相関係数(R=0.425)決定係数(R^2=0.181)有意水準(P0.000)で高い予測率を示した。次に信頼性を検討するために「育児態度に影響する母親の心理的因子」と一般的セルフエフェカシー尺度の関連をピアソンの相関係数によって求めた。相関係数は、0.157であった。マルトリートメントリスク因子として家族背景因子、育児態度に影響する母親の心理的因子45項目の尺度となった。今後は信頼性妥当性を高めるため虐待している親への調査も必要である。
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