2000 Fiscal Year Annual Research Report
一人暮らし高齢女性の地域移動と新転地における適応に関する研究
Project/Area Number |
12877396
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
小平 廣子 福島県立医科大学, 看護学部, 講師 (60305381)
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Keywords | 看護 / 地域 / 高齢者 / 適応 / 独居女性 / リロケーション / 生活史 / 環境 |
Research Abstract |
平成12年度の研究進行状況は以下のとおりである。 これまで、高齢者の地域移動と新転地への適応に関する先行研究では、「健康状態」、「住まい方(同居か近居か)」、「転出先との続き柄」、「生活費の分担の有無」、「役割分担の有無」、「近隣における友人の有無」など、親転地の諸条件が高齢者の適応にどのように影響を与えているかという研究が主であった。 本研究では、上記の視点の他に時間的経過の項目を加えて、調査票を作成した。まず、本研究の独自的な部分である「生活史」を組み入れた。生活史では、これまでの地域移動の有無や対人関係、家族関係の歴史と新転地での適応をみることにした。また、「移動の目的」や「移動を決意させたプル要因、プッシュ要因」、「移動を決めてから移動するまでの期間」、「移動前後の地域環境の違い」、「移動前の地域に住み続けることへの困難性の知覚の有無」などの項目を入れた。適応状態については、社会再適応評価表を用いるとともに、高齢者に現在の生活に関する主観的満足度を尋ねた。なお、生活史の内容は、対象者の許可を得て、テープレコーダーに録音し、後日、逐語録とした。 これまで(2001年3月まで)に、福島県K町から他の町村に転出したひとり暮らし女性高齢者16名宅を訪問し、聞き取り調査を行った。県外への移動者は5名、県内の移動は5名であった。転出先の続き柄では、息子の家及びその近辺が9名、娘の家が5名、その他2名である。平成13年度は、調査結果を分析し、高齢者の新転地への適応要因を明らかにしていく予定である。
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