2000 Fiscal Year Annual Research Report
スポーツ選手の精神的コンデイションと血清中レプチン濃度について
Project/Area Number |
12878005
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
山西 哲郎 群馬大学, 教育学部, 教授 (70015725)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 淑弘 , 助教授 (00302448)
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Keywords | レプチン / コンデイショニング / POMS / 心理テスト / 酵素抗体法 / EIA / 運動 / 食欲 |
Research Abstract |
レプチン受容体タンパクは視床下部に高濃度に発現していることなどから、脂肪組織から中枢への直接的なケミカルメデイエーターとして注目されている。本研究では、スポーツ選手がオフシーズンから、試合や競技会に向けて行うトレーニング期間中に示す多様な精神的なコンデイションの変化や食欲および血清中のレプチンの濃度変化を測定し、その関係を明らかにする。とくに試合期における過剰なストレス状態と血清中のレプチン濃度の変化を明らかにし、両者の間になんらかの関係があるか否かを検討する。 平成12年度は心理的な状態を把握するためのテスト方法の検討として、POMStest等を中心に、トレーニング期間の心理的な変化を把握するためのテスト方法の検討と調査用紙の作成を行った。また、自己調査、コンデイションチェック用紙の作成と検討を行った。ここでは、われわれの研究室で使用しているチェックリストを改良して、本研究に合ったものを作成した。血中レプチン濃度の測定に関しては、既存の酵素抗体法(EIA)による測定法の感度および精度をあげるため、種種の測定条件に関する検討を行った。さらに、指先からの微量採血によるレプチン測定方法の開発を行った。 その結果、POMStest等の本研究に対する有用性が確認できた。また、自己調査・コンデイションチェック用紙の作成を行い、陸上選手に関するデータの収集を行って、実用性に関する検討を加えた。 血中レプチン濃度の測定方法の改良では、緩衝液や塩濃度、界面活性剤等に関して検討を行ったが、感度をあげることはできなかった。指先からの微量採血によるレプチン測定は可能となり、静脈採血による測定値との間に高い相関が見られ、指先からの採血によって血中レプチン濃度を測定できることが明らかになった。
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