2000 Fiscal Year Annual Research Report
天体画像を利用した教育プロジェクトのネットワーク上での構築とその教育効果の評価
Project/Area Number |
12878028
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
縣 秀彦 国立天文台, 天文情報公開センター, 助手 (30321582)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福島 英雄 国立天文台, 天文情報公開センター, 助手 (80280569)
渡部 潤一 国立天文台, 天文情報公開センター, 助教授 (50201190)
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Keywords | インターネット利用 / 天体画像配布 / ロボット望遠鏡 / 画像処理ソフト開発 / PAONET / リアルサイエンス体験 |
Research Abstract |
本研究は主に,(1)画像処理ソフトウエアの開発,(2)遠隔操作可能なロボット望遠鏡の開発,(3)ネットワーク上での学びの共同体作り,の3つの作業から成り立っている.以下,項目毎に進行状況を述べる. (1)画像処理ソフトウエアの開発 解析可能な天体画像として,FITSフォーマット画像を選択した.高校生に市販の3種類の画像処理ソフトウエアで解析を行わせ,基本的な画像処理機能として必要な機能,市販ソフトに欠けている機能を洗い出し,開発するソフトウエアのコンテンツを確定した.インターネットのブラウザ上で,画像処理が可能になるよう,ソフト開発を進めている. (2)遠隔操作可能なロボット望遠鏡の開発 当初予定していた,国立天文台50cm社会教育用望遠鏡のロボット望遠鏡化は,この望遠鏡の使用目的にあわない,液体窒素冷却によるCCDカメラの制御が難しい等,幾つかの課題が解決出来なかったために諦め,千代田区北の丸公園にある科学技術館屋上に科学技術振興財団との協力で,ロボット望遠鏡を設置し,画像リクエストに対応することにした.口径40cmの望遠鏡に,広視野の星座カメラを取り付け,ライブ感のある画像提供を目指している.実際の立ち上げ・調整は,平成13年中の予定である. (3)ネットワーク上での学びの共同体作り 国立天文台天文情報公開センターが事務局を務める,PAONET(公開天文台ネットワーク)の世話人会の中に,FITS画像提供ワーキンググループを組織し,FITSフォーマットの天体画像を国内の中学校,高等学校に配布するための準備を始めた.国立天文台すばる望遠鏡の画像や,東京大学木曽観測所のシュミット望遠鏡画像等を,教育目的で自由に配布するための環境整備を進めている.
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