2000 Fiscal Year Annual Research Report
教育・人材養成分野における国際協力・援助に関する評価手法の開発研究
Project/Area Number |
12878029
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
牟田 博光 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (70090925)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜野 毅 武蔵野女子大学, 現代社会学部, 講師 (00262288)
斎藤 貴浩 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助手 (50302972)
赤堀 侃司 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (80143626)
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Keywords | 評価手法 / 国際機関 / 短期研修 / 事業評価 / 波及効果 / 費用便益 / 国際協力・援助 |
Research Abstract |
わが国がこれまで行った来た教育・人材育成プロジェクトには教員研修、指導者養成など、いわゆるトレーナーズトレーニングが多い。トレーナーを育成(技術移転)する事によって、トレーナーが移転された技術をさらに多くの人に広めることを期待してのことである。しかしこれらの波及効果が計られることはまれであった。 典型的な教育・人材育成プロジェクトの評価の一般的な課題は以下の通りである。 1)教育・研修は受講生にどの様な効果をもたらしているか。 2)それらの効果はどのような要因によって説明されるか、効果をより高めるにはどうすればよいか。 3)それらの効果は必要とされた費用に見合ったものであるか。 いくつかの援助プロジェクトについて、方法論の開発もかねてこれらの質問に答える分析を行った結果、概ね金銭的、非金銭的効果は高く、教え方や教育・研修環境の改善によってさらに高い効果が得られることが示唆された。費用対効果については、収益率による分析の結果、研修受講生個人に対する効果だけを考えれば費用対効果は小さいものの、波及効果を含めて考慮すれば費用対効果が大きいことが証明された。このことは、費用対効果を高めるためには、参加者への効果を高める必要はもちろんであるが、他者への技術移転の割合を高める、技術移転の対象者の数を増やす等、波及効果を促進するような方策が非常に有効であることを示している。
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[Publications] 相田貴美代,斎藤貴浩,牟田博光: "南南協力と専門家養成を事例とした短期研修の効果"日本評価学会全国大会発表要旨集録. 1. 145-150 (2001)
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[Publications] 斎藤貴浩,森下稔,牟田博光: "東北タイの職業訓練プロジェクトの評価"日本評価学会全国大会発表要旨集録. 1. 157-160 (2001)
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[Publications] 浜野隆: "プロジェクト評価と政策評価-ODAによる教育援助を手がかりに-"日本評価学会全国大会発表要旨集録. 1. 77-80 (2001)
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[Publications] 水野敬子: "グアテマラの女子教育の現状と教員のジェンダー・教育観の分析"日本評価学会全国大会発表要旨集録. 1. 53-86 (2001)
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[Publications] ソチル・ゴンザレス,斎藤貴浩: "メキシコ職業訓練教育センターのインパクト調査"日本評価学会全国大会発表要旨集録. 1. 61-64 (2001)