2000 Fiscal Year Annual Research Report
日本語教育におけるコースデザインへの「プログラム評価」方法導入に関する調査研究
Project/Area Number |
12878044
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
札野 寛子 金沢工業大学, 工学部, 助教授 (20229090)
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Keywords | 日本語教育 / プログラム評価 / コースデザイン |
Research Abstract |
日本語教育ではまだほとんど未開拓の分野と言ってよい「プログラム評価」を導入するために、本年度は、まず、本来の目的の外国語教育でのプログラム評価のみならず、政治・行政学の政策評価研究や社会学での医学教育プログラムなどの評価研究、教育学での評価研究などさまざまな分野に渡って、一般的なプログラム評価に関する基本的な枠組みを調査した。その結果、いつ、だれが、何のために、何を、どのように評価するかについての概要を明らかにすることができた。 また、評価を実施する際に重要なポイントとなる、どのような手法を用いて評価を行うかという観点についてさらに吟味するために、「量的分析(quantitative analysis)」と「質的分析(qualitative analysis)」に関して、社会学や統計学などの文献にあたり、それぞれを用いる基本的な目的やその特性について検討し、具体的にどのような手法を用いるのかについて調査した。その結果、これらの分析方法は、互いに異なる観点から異なる目的で評価を行うものであることについて、認識を新たにすることができた。また、プログラム評価においては、先行研究でも指摘されているように、互いの長所・短所を補完するために、両方を組み合わせた"Triangulation(トライアンギュレーション=三角測量)"が重要であることについても十分に認識した。 さらに本年度は、来年度に予定している日本語教育プログラムでの実際のプログラム評価に先立って、パイロットスタディーを行った。これは、質的分析手法のひとつであるFocus Group Interviewという手法を用いて、本学で実施している集中プログラムでのプロジェクト活動について、参加した留学生と日本人学生を対象にグループインタビューを行い、その内容を文字化してデータ収集を行ったものである。このデータについては、現在分析中である。
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Research Products
(1 results)