2000 Fiscal Year Annual Research Report
反跳粒子検出法を用いた酸化物セラミックス中の水素同位体置換の機構解明
Project/Area Number |
12878083
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
森田 健治 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (10023144)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
曽田 一雄 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (70154705)
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Keywords | トリチウム増殖セラミックス / 水素同位体置換 / 反跳粒子検出法 / 酸化物セラミックス / 質量平衡方程式 / 再結合 / 捕獲 / イオン注入 |
Research Abstract |
本研究の目的はSrCe_<0.95>Yb_<0.05>O_<3-δ>で偶然見つけたD-H置換がLiを含む酸化物セラミックスでも生じることを明らかにすると共に、この水素同位体置換の一般性を示し、またその機構の詳細を明らかにし、更にT増殖酸化物セラミックスからのTの回収の促進とTの除去技術の向上に資すことである。 本年度、まずはじめにLi_2ZrO_3における注入Dと空気・軽水蒸気中のHとの置換および注入Hと空気・重水蒸気中のDとの置換を調べ、D-H置換とH-D置換との初期置換速度比が約6であることを明らかにした。 次にLi_2TiO_3における注入Dと空気・水蒸気中のHとの置換の注入Dの濃度依存を調べた。注入Dの濃度の減少と共にD-H置換が相対的に遅くなることが判明した。D-H置換曲線を一方向拡散モデルに従い、質量平衡方程式を用いて解析した。解析にはHの拡散、DH再結合、HH再結合、捕獲の素過程が組み込まれた。解析的に得られた質量平衡方程式の解が注入Dの減衰曲線と侵入Hの成長曲線をきわめてよく再現することが示された。又、質量平衡方程式の解の実験データのフィッティングにより捕獲係数、再結合係数が決定された。 この解析によりH_2OからH_2が常温生成されることが発明された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Emi Iizaka: "Anomalous Difference between Replacement of D-H and H-D in Oxide Ceramics by Exposure to Air Containing H_2O and D_2O Vapors"Japanese Journal of Applied Physics. 40巻5月号. (2001)
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[Publications] Hironori Suzuki: "Exchange of Hydrogen Isotopes in Oxide Ceramics at Room Temperature"Physica Scripta. (印刷中). (2001)