2000 Fiscal Year Annual Research Report
原子間力顕微鏡による免疫・神経クロストークの機能解析
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12878124
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
中西 守 名古屋市立大学, 薬学部, 教授 (90090472)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古野 忠秀 名古屋市立大学, 薬学部, 講師 (80254308)
平嶋 尚英 名古屋市立大学, 薬学部, 助教授 (10192296)
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Keywords | 原子間力顕微鏡 / 免疫・神経クロストーク / 神経成長因子 / 神経ヘプチド / サブスタンスP / マスト細胞 / 神経節初代培養細胞 / 共存培養 |
Research Abstract |
リンパ球やマスト細胞の細胞膜には神経成長因子や神経ペプチドの受容体が存在し、免疫系と神経系の相互作用(クロストーク)が強く示唆されている。しかし、免疫系と神経系のクロストークを追究する適切な研究手段はほとんどなく、その分子機構の解明はこれまでほとんどなされてこなかった。本研究では神経細胞と免疫細胞(マスト細胞やT細胞)との共存培養のシステムを確立するとともに、それを用いて両者の細胞間相互作用を顕微技術、特に、原子間力顕微鏡を駆使して追究した。具体的には、(1)神経節初代培養細胞と免疫細胞(マスト細胞、T細胞)との共存培養システムの確立。(2)原子間力顕微鏡による神経節初代培養細胞と免疫細胞の相互作用解析の2項目に焦点を絞り研究を推進した。まず、新生胎児マウス神経節初代培養細胞と好塩基球細胞(RBL細胞)、マスト細胞、ならびに、T細胞との共存培養システムの確立に成功した。そして、神経ペプチドのサブスタンスPを介して、神経細胞からマスト細胞への活性化のシグナルが伝達されることを初めて明らかにした。次いで、原子間力顕微鏡による神経細胞とマスト細胞の相互作用の実体をナノメートルレベルで可視化解析した。神経成長因子の存在下で神経突起を伸長させた神経節初代培養細胞は、培養細胞RBLとシナップス様の構造体を形成し密着に接着すると共に、神経細胞の活性化の際に効率よく遊離したサブスタンスPでもってRBL細胞を活性化していると推察された。神経突起の先端の成長円錐はRBL細胞の偽足と約7μmに渡って密着な細胞間相互作用を行っていることなども判明した。また、神経細胞の活性化に伴い、神経細胞と接着しているRBL細胞内の顆粒が神経線維に添った形で脱顆粒を誘導されていることも明らかになった。これらの結果は、神経免疫相互作用の細胞分子機構の解明に重要な貢献をなすものと判断された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Dace,A.,Zhao,L.,Park,K.S.,Furuno,T.,Takamura,N.,Nakanishi,M.,West,B., et al.: "Hormone binding induces rapid proteasome-mediated degradation of thyroid hormone receptors."Proc.Natl.Acad.Sci.USA.. 97. 8985-8990 (2000)
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[Publications] Ohshiro,H.,Suzuki,R.,Furuno,T.,Nakanishi,M.: "Atomic force microscopy to study direct neurite-mast cell (RBL) communication in vitro."Immunol.Lett.. 74. 211-214 (2000)
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[Publications] Suzuki,R.,Furuno,T.,Teshima,R.,Nakanishi,M.: "Bi-directional flow of in vitro mast cell-nerve communication observed by confocal laser scanning microscopy."Biol.Pharm.Bull.. 24. 291-294 (2001)
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[Publications] Furuno,T.,Hirashima,N.,Onizawa,S.,Sagiya,N.,Nakanishi,M.: "Nuclear shuttling of mitogen-activated protein (MAP) kinase (extracellular signal-regulated kinase (ERK) 2) was dynamically controlled by MAP/ERK kinase after antigen stimulation in RBL-2H3 cells."J.Immunol.. (in press). (2001)
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[Publications] Amano,T.,Furuno,T.,Hirashima,N.,Ohyama,N.,Nakanishi,M.: "Dynamics of intracellular granules with CD63-GFP in rat basophilic leukemia cells."J.Biochem.. (in press). (2001)
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[Publications] Nakamura,R.,Nakanishi,M.: "Atomic force microscopy to study the effects of ITIM-bearing Fc γ RIIB on the activation of RBL-2H3 cells"Immunol.Lett.. 72. 167-170 (2000)