2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12878158
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
利部 聰 山口大学, 農学部, 助教授 (90009548)
|
Keywords | 卵巣 / 凍結 / ラット / 臓器移植 / 子宮腔 / 卵胞 / 生着 |
Research Abstract |
目的:卵細胞の有効利用を目的として卵巣の凍結保存を試みた。 方法:ウイスター今道成熟ラットを用いた。凍結保護剤として1.8モルエチレングリコール(EG)、1.3モルエチレン グリコールモノメチルエーテル(EME)、1.6モルプロパンディオール(PROH)を使用した。移植した卵巣は発情後期のものに統一した。深麻酔後卵巣を取り出して細切し、室温下で0.3%BSA添加PBSに5分間静置後、0℃に2分間保持し、-6℃まで-1℃/分で冷却、-6℃で植氷・10分間保持、-30℃まで-0.3℃/分で冷却し液体窒素に投入した。その後14-21日間保存した。なお、これらの作業はすべて1mlのセラムチューブ内で行った。レシピエントとして偽妊娠6日目ラットを用いた。37℃の温湯で融解し、レシピエントの子宮腔内に観血的に移植した。移植7日後に移植卵巣を子宮とともに取り出し、定法によりパラフィン連続切片とした。非閉鎖卵胞を認めた移植卵巣を生着卵巣とみなした。 結果:本実験の条件下では、EG区:12頭中3頭、EME区:12頭中4頭に、PROH区:10頭中1頭に生着を認めた。この結果は超急速凍結保存法に比べ生着率は高かったが有意な差ではなかった。
|