2000 Fiscal Year Annual Research Report
タクラマカン砂漠近隣オアシスにおける砂漠化防止のためのブドウ栽培環境の改善
Project/Area Number |
12896005
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
清田 信 大阪府立大学, 農学生命科学研究科, 教授 (90117995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渋谷 俊夫 大阪府立大学, 農学生命科学研究科, 助手 (50316014)
堀内 昭作 大阪府立大学, 農学生命科学研究科, 教授 (80081545)
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Keywords | 共同研究 / タクラマカン / 砂漠化 / ブドウ / 国際交流 / 乾燥地 |
Research Abstract |
本年度8月に新彊ウイグル自治区農業科学院を訪問し、この農業科学院と大阪府立大学農学部との国際学術友好交流関係樹立のための協定の締結を行い、今後の共同研究体制の基盤を創った。 現地調査は、タクラマカン砂漠近隣のトルファンにおいて、農業科学院のブドウ研究者楊、潘の両氏とともに行い、乾燥地におけるブドウ栽培環境に関する問題点等を協議し、今後の共同研究方法、研究体制づくりについて検討した。以下に問題および検討内容を記す。 ブドウ栽培上の問題点としては、(1)人口増加にともなう畑地拡大、水需要の増大の結果、節水栽培技術の開発が緊急の課題であること、(2)越冬のために、ブドウの蔓を埋土するのに要する労力が全体の50-60%を占めるため、この省力化が大きな課題であり、微気象調節による簡易越冬法や、適正品種の選択や創出の研究が必要なこと、(3)農業収入が主であるこれらの地において、ブドウが中心的な収入源であるため、収益性を増すには、収穫物の鮮度保持環境の検討が必要であることなどを確認した。 また、寒冷地におけるブドウ越冬の問題については、北海道中川郡池田町において試みられており、12月に現地訪問し、越冬問題に関する情報収集を行うとともに、冬季の埋土下の地中温度を計測中であり、春季の凍結終了後にデータ収集する。 今後は研究者交流を図りながら共同研究を推進する。
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