2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12897014
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
小川 由英 琉球大学, 医学部, 教授 (50051719)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秦野 直 琉球大学, 医学部, 助教授 (10101924)
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Keywords | 精索捻転 / アンケート調査 / 精索捻転 |
Research Abstract |
【目的】精巣捻転は緊急性を要する疾患であるが鑑別すべき疾患も多く、迅速かつ正確な判断が求められる。そこで九州泌尿器科共同研究にて、多施設での現状を調査した。 【方法】1998年1月1日より1999年12月31日までの2年間に九州・沖縄地方にて集計された精巣捻転症67名を対象とした。 【結果】年齢は0〜36歳で12〜13歳に発症のピークを認めた。患側は左(44)、右(22)、両側(1)であった。 発症時刻は午後1〜6時までの間で減少したが、その他はほぼ均等に発症していた。受診までの時間は1〜2時間の間が多かった。前医を経由せずに直接来院した場合には、発症後2時間以内に受診した例が多かったが、前医を経由した場合には、3時間以上を経過している例が多かった。37℃以上の発熱は(15/67)でみとめた。 精巣部痛以外に消化器症状を認めた(腹痛28、悪心10、嘔吐11)。Prehn's signは精巣を持ち上げても痛みに変化のない場合が多かった(34/48)。精巣挙筋反射は患側で消失し(12/17)、精巣の位置は挙上していた(40/54)。 精巣の回転方向は内旋(31/51)、外旋(15/51)、捻転なし(5/51)であった。用手整復の成功は(9/21)であり、このうち手術時の所見より受診時の回転方向が確認できた7名中全例が内旋していた。 捻転の形式は漿膜外(2/67)、漿膜内(48/67)、不明(17/67)であった。回転角度は360度以内が多かったが720度以上回転している場合も認められた。手術は精巣固定術(47/67)、摘出術(18/67)、不明(2/67)であった。精巣固定術では発症より6時間以内が多かったが、摘出術では10時間以上経過していた。対側の精巣には捻転しやすい形状が認められた(6/30)。
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