2013 Fiscal Year Annual Research Report
表面プラズモン共鳴を利用するナノ構造制御した可視光応答型光触媒の開発
Project/Area Number |
12F02075
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山下 弘巳 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
QIAN Xufang 大阪大学, 大学院工学研究科, 外国人特別研究員
|
Keywords | 二酸化チタン / ハイドロキシアパタイト / 光触媒 / ナノ粒子 / 吸着 / 光エネルギー / 水素生成 / 分解 |
Research Abstract |
新エネルギー開発が切望される中、クリーンで無尽蔵な太陽光エネルギーの有効利用を実現するために、「可視光応答型光触媒の開発」は期待すべき研究課題である。本研究では、新規ナノ構造材料の開発を通して太陽光・可視光の有効利用を目指す。目的とする反応は、選択酸化反応、水中での有機汚染物質分解反応、あるいは水からの水素生成反応である。また種々の分光学的手法を駆使した触媒活性種近傍の微細構造に関する知見と触媒機能の関連性を解明することで、更なる高性能光触媒の設計指針にフィードバックする。平成24年度は、主に研究対象とする光触媒の調製を行った。具体的には異なる組成(TiO2、ハイドロキシアパタイト)、の様々な多孔質材料を創成した。多孔質材料の調製法としては、液相法あるいは、様々な有機テンプレートを利用したevaporation-induced self-assembly (EISA)法を用いた。 今年度は調製した触媒の性能を、可視光を利用した水中での有機汚染物質分解反応にて評価した。ハイドロキシアパタイトが細孔内に存在することで、有機物質の吸着能が局所的に増大する、いわゆる局所的濃縮効果により光触媒活性が著しく増大した。来年度以降、は放射光XAFSなどの分光学的手法を駆使して、優れた触媒機能とナノレベルの構造との相関を明らかにする。特に、様々な反応ステージでのin-situXAFS測定によって、反応ガスの吸着・配位により生成する反応中間体の微細構造をも高精度で決定する。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
多孔質シリカの細孔内に、二酸化チタンとハイドロキシアパタイトのナノ複合体の創成に成功し、光触媒能、吸着能が飛躍的に向上したナノ触媒を見出した。
|
Strategy for Future Research Activity |
25年度に合成した触媒に、さらにAgあるいはAuナノ粒子との複合化を試み、プラズモン増強電場を利用した更なる高活性触媒設計へと応用する。
|
Research Products
(3 results)