2014 Fiscal Year Annual Research Report
言語処理システムの構造:日本語漢字研究からの新しい知見
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12F02315
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
玉岡 賀津雄 名古屋大学, 国際言語文化研究科, 教授 (70227263)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
VERDONSCHOT Rinus 名古屋大学, 国際言語文化研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 心理言語学 / データベース / 漢字 / 言語産出 / EEG / ピッチアクセント / 音訓読み |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では2つのことを目標とした。第1に、新常用漢字2136字の漢字および漢字二字熟語のデータベースを完成することである。このデータベースでは、毎日新聞の11年分のコーパスを使って、漢字頻度、音・訓読み頻度、音読みの比率、漢字二字熟語産出力、対称性、エントロピー、意味の数など多様な漢字特性を記録している。さらに、同コーパスから漢字二字熟語を自動的に検索できるようにした。これは、www.kanjidatabase.comで自由にアクセスできるようになっている。第2に、これまで語彙処理モデル(例えば,Roelofs, 1992; Levelt et al., 1999)においては、書字と音韻の関係は基本的に「一対一」の関係で研究されてきたのに対し,日本語の漢字では、「一対多」という新しい知見での研究を進め、例えば、漢字1字の「水」を提示しただけで、訓読みの/mizu/と音読みの/zui/の両方の発音が同時に自動的に活性化されることを実証した。この研究は、2013年に国際的にレベルの高いQuarterly Journal of Experimental Psychologyに掲載した。さらに、バイリンガルの研究から、第2言語の音韻処理においても母語からの影響が強いことを示唆する論文を2013年にPLoS ONEというオープンアクセスのやはり国際的に評価の高い学術誌に掲載した。さらに、日本語のピッチアクセントに関する脳波の研究も行い、2014年にやはり国際ジャーナルであるJournal of Neurolinguisticsに掲載した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)