2014 Fiscal Year Annual Research Report
無機-有機複合ナノワイヤの歪制御と同時ドーピングによる高性能光デバイスの実現
Project/Area Number |
12F02316
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
藤井 稔 神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00273798)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DHARA Soumen 神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | ナノワイヤ / 歪制御 / ドーピング |
Outline of Annual Research Achievements |
半導体ナノワイヤは,量子サイズ効果によりバルク半導体結晶には見られない興味深い物性を示す事から電子デバイス材料として注目されている。本研究では環境親和性が高い2種類の半導体材料,シリコン(Si)と酸化亜鉛(ZnO),のナノワイヤの物性をさらに制御し,より有用な材料を創成することを目的に,ドーピングによる格子歪の導入,無機‐無機もしくは無機‐有機ヘテロ構造ナノワイヤの形成を行う。本年度は,以下の研究を実施した。 1)Siナノ結晶への歪の導入と三次非線形光学応答の増大。ボールミリングにより直径10-42nm程度のSiナノ結晶を作製し,X線回折とTEMにより歪を評価した。歪の導入がSiナノ結晶の3次非線形光学応答に及ぼす影響について研究を行ったところ,2光子吸収係数と非線形屈折率が歪量に依存して変化することが明らかになった。特に歪量0.2-0.5%の領域において2光子吸収係数が単調に減少し非線形屈折率が単調に増加することを見出した。本研究の結果は,歪の導入による特性制御がSiナノ構造の非線形光学素子応用において有効であることを示している。 2)EuドーピングによるZnOナノワイヤの第二次高調波発生(SHG)増強。ZnOナノワイヤは高い第二次高調波発生(SHG)効率を有することが知られている。不純物のドーピングによる結晶格子歪の導入によりZnOナノワイヤのSHG効率をさらに増大することを試みた。その結果,ユーロピウム(Eu)ドーピングによりSHGが大きく増大することを見出した。SHG強度はEu濃度が約0.5 at.%の時に最大となった。有効SHG係数増大のメカニズムを解明するために,フォトルミネッセンススペクトルのシュタルク分裂よりZnO結晶の対称性崩れの大きさを見積もった。有効SHG係数とZnO結晶の対称性崩れの大きさの間に強い相関が見られることから,EuドーピングによるZnO結晶の格子の歪がSHG増大の原因であると考えらえる。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(4 results)