2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12F02374
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中島 正愛 京都大学, 防災研究所, 教授 (00207771)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HSIAO Po-Chien 京都大学, 防災研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 鋼構造 / 筋違い / 高強度鋼 / 崩壊 |
Outline of Annual Research Achievements |
東日本大震災では、「想定外」という言葉が頻発した。想定外の地震に対する現実的な回答の一つは、「想定する力から崩壊までの余裕度(崩壊余裕度)」の定量化にある。建築鋼構造が最も多用される中低層建築物の崩壊までの余裕度は、通常よく用いられるラーメン構造ではなく筋違い付き骨組であるという知見があることを踏まえ、本研究では、筋違い付き骨組の設計と予備解析、筋違い付き骨組の崩壊余裕度に及ぼす筋違い性能の影響評価、新材料を用いた筋違いがもつ崩壊余裕度向上効果の評価、新材料を用いた筋違い性能評価のための構造実験、実践的設計規範の提案からなる研究計画に基づいて、筋違い付き骨組が崩壊余裕度に対してもつ力量の定量化をはかることを目的とした。 最終年度である本年度においては、新材料を用いた筋違い性能評価のための構造実験と、実践的設計規範の提案に取り組み、以下の成果を得た。昨年度に考案した高強度鋼と低降伏点鋼を併用したハイブリッド型筋違いの履歴性能を、引き続き実大規模の筋違い実験から検討し、特に提案筋違いと周辺骨組との接合方法を構築するとともに、その設計要件を同定した。施工性を考慮した結果ガセットプレートを用いた接合によってピン支持を、またガセットプレートと筋違い端部にブロックを配することによって偏心を、それぞれ実現した。これらの接合形式をもつ試験体の履歴性状は、機械式ピンを用い、エンドプレート形式筋違い端部を意図的に偏心させた、いわゆる理想型偏心をもつ試験体の履歴性状と極めて近い結果となり、その妥当性が検証できた。これら一連の研究を踏まえ、提案筋違いに対する耐震設計手順を、初期剛性、引張下降伏耐力、降伏後剛性、引張最終耐力、圧縮耐力評価式としてとりまとめた。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)