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2012 Fiscal Year Annual Research Report

イソプレイドを基本骨格とするキサントフィルとスクアレンの代謝と生理活性

Research Project

Project/Area Number 12F02401
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

宮下 和夫  北海道大学, 大学院・水産科学研究院, 教授

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) RAVIKUMAR S.  北海道大学, 大学院・水産科学研究院, 外国人特別研究員
Keywordsイソプレノイド / テルペノイド / 魚類筋肉脂質 / 脂質代謝
Research Abstract

スクワレンを含む画分を水産動物から分離し、その性状を各種クロマトグラフィーなどにより分析したところ、様々なイソプレノイド骨格を有する化合物の存在を見出した。同様の解析を植物抽出物などで行った場合には、イソプレノイド化合物はほとんど含まれておらず、こうした化合物の存在が水産動物、主としてサケなどの魚類の筋肉脂質に特徴的であることを初めて明らかにした。イソプレノイド化合物の主な成分について、高速液体クロマトグラフィーやガスクロカトグラフィーなどを用いて解析し、主として、モノテルペノイドとジトリペノイド化合物からなることも明らかにした。水産物には石油などの汚染物質由来の炭化水素が含まれることがあるが、今回見出されたイソプレノイド系化合物は生物由来のものと考えられた。これまでにイソプレノイド化合物が魚類の筋肉脂質に見出されたとの報告はなく、新しい発見といえる。イソプレノイド骨格を有する脂溶性成分には、生体内の様々なシグナル伝達系に働きかけて、脂質代謝や糖代謝制御を行う成分が見出されている。こうした観点から、新たに見出された魚類由来のイソプレノイド化合物の生理作用について、動物実験や細胞分析系を用いて検討した。動物には肥満・糖尿病病態マウスを、また、細胞には肝臓細胞や脂肪細胞などを用いて検討を行った。その結果、一次スクリーニングではあるが、脂質代謝改善作用などのあることが示された。また、イソプレノイド化合物の分子量は小さく、そのままの形で生体に取り込まれる可能性を示すこともできた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

イソプレノイド化合物の詳細、各水産物中の分布、生理作用の詳細な分子機構の解明などについては今後の課題であるが、実験を開始して数ヶ月と短期間にもかかわらず、魚類筋肉脂質中にこれまで報告のないイソプレノイド化合物の存在を明らかにするなど著しい成果を挙げることができた。

Strategy for Future Research Activity

今後は、以下の点について検討を行う。
1.魚類中のイソプレノイド化合物の分布の特徴(部位別、種類別など)
2.主なイソプレノイド化合物の構造解析
3.魚類由来イソプレノイド化合物の脂質代謝に及ぼす影響の検討

URL: 

Published: 2014-07-16  

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